ZOOM UP【アミノ酸・第Ⅱ部/注目のプロテイン】 スポーツ向けはライトユーザー獲得

 プロテインは、ホエイ、エッグ、カゼイン、ビーフといった動物由来原料のほか、エンドウ、ライス、パンプキンといった植物由来原料、昨今ではパン酵母由来原料も登場した。最終製品では、ビタミン&ミネラル配合、溶解性、インフォームド認証取得、アミノ酸スコア、ジュニア向けなどを訴求している。プロテイン製品はプロテイン飲料に留まらない。乳飲料やスープ、味噌汁などにタンパク質を配合した商品化も目立つ。ネット通販・アマゾンの売れ筋(ホエイプロテイン)を見ると、ユーチューバー監修品やチョコレートフレーバー、カラダづくりや体調維持に欠かせないビタミンB群やビタミンC配合の商品が上位に。『レイズ ホエイ プロテイン』(REYS)、『バルクス ホエイ プロテイン』(VALX)、『ザバス ホエイプロテイン』(明治)などが売れ筋となっている。

 

 プロテインの新たな選択肢が広がっている。おやつ感覚の「チップスプロテイン」は、プロテインバーとひけをとらないタンパク質が配合されており、ギルトフリー訴求の商品もみられはじめた。『ダイエットサポートチップス』(ライザップ)は1袋当たり15g。『BODY STAR プロテインスナック』(おやつカンパニー)は20gのタンパク質を配合する。

 

 LINE㈱は全国の男女を対象に、普段からプロテインを摂取している人の割合や、プロテイン摂取の理由について調査した。その結果、「週1日以上」は13%に。一方、「全く摂取しない/わからない」は75%だった。年代別では、20代〜30代の割合がやや高めで、20代男性は20%、30代男性が23%だった。プロテイン摂取の理由について、男女差で違いがあることもわかった。男性の1位は「筋力向上・維持のため」(55%)。10〜40代の割合が高く、特に10代男性では7割超だった。一方、女性の1位は「栄養不足を補うため」(37.7%)。30〜40代で4割超だった。2位は「健康維持のため」(36.3%)。60代で5割超だった。

 

 富士経済が昨年10月に発表した機能志向食品(サプリメント)の国内市場では、注目市場としてスポーツサポートをピックアップ。2022年度の市場規模は前年比9.4%増の1,164億円(見込み)と試算した。運動による身体作りを目的とした商品を対象としており、プロテインやアミノ酸が市場の多くを占めた。同レポートによると、「プロテインブームで女性などのライトユーザーを獲得した。ゼリー飲料などのドリンク類でもタンパク補給食品が多く発売され、サプリメントとの相乗効果を発揮した」と分析している。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1769号(2023.8.2)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら