特集【医家向けサプリメント】 一人ひとりの体調に合わせたサプリ利用

 ドクターズサプリメントが浸透し始めたのは、2015年頃。2014年8月に厚労省から閣議決定した「医療機関におけるコンタクトレンズ等の医療機器やサプリメント等の食品販売について」の事務連絡以降、自由診療のクリニックをメインに、医師が保険外治療としてサプリメントを利用している。40年以上、代替療法の一つとしてサプリメントを提案する帯津三敬病院院長の帯津良一医師は、本紙取材に対して「診療は、体だけでなく、心の状態も診ている。患者さんの心の状態を診ると、薬だけでは治せないことがある」と話す。同病院では、乳酸菌や米ぬか由来などの免疫系サプリメントを待合室で販売している。「最近の若い女性は、薬を避けて長い時間を掛けてでも食品やサプリメントで改善を望む傾向が出てきている。サプリメントといえども驚くほどの結果が出る」と話す。

 

 20年以上、栄養療法を導入しているみぞぐちクリニックの溝口徹医師は、食事・生活習慣の指導と共に、サプリメントを提案。保健医療では治癒できなかった原因不明の体調不良の人たちを栄養療法により、良い結果へ導いている。眼科クリニックでもサプリメントを利用するケースが増えている。聖隷浜松病院の尾花明医師は、「加齢黄斑変性の予防にはルテインを日常から摂取することが有効」と話す。ルテインの原料メーカーによると「全体の1割程度だが着実に採用は増えている」と話す。今年6 月に開催された抗加齢医学会では、展示ゾーンで医家向けのビタミン、ミネラル、乳酸菌などのベーシックなサプリメントに加え、NMN、CBDなどが提案されていた。

 

 医療機関でのサプリメントの販売方法は、待合室での対面販売、診察で医師が患者に説明した後、患者自身が専用サイトで購入するパターンが多い。また電話やFAXで患者が直接注文する方法も健在だ。後者2つは販売メーカーが直接患者に郵送する方法をとっているため、クリニックは在庫を持たずに販売できるなどのメリットもある。近年は、患者が先にサプリメント情報を取得し、クリニックに行った際、医師に取り扱いを頼むケースも出ているという。今年5月、東京慈恵会医科大学の浦島充佳氏らは、ビタミンDサプリメント摂取でがんの死亡率が12%減少したと発表。一般メディアでも取り上げられサプリメントの有用性が、広く一般消費者に知られるようになった。つづく

 

 

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