統合医療機能性食品国際学会 札幌で開催、国内外から380人超

 「統合医療機能性食品国際学会第31回年会(ICNIM2023)」が7月8日、9日の2日間、札幌市内で開催された。世界28ヵ国から200人を超える海外研究者などが参加。一般講演およびポスターセッション合わせて55題が用意され、活発な議論が交わされた。来賓挨拶では、経済産業省北海道経済産業局局長の岩永正嗣氏が、「当学会は、国内外から多くの優秀な研究者が集まり、統合医療分野における機能性食品の新たな可能性を探求する貴重な機会。研究者や企業の方々に良い刺激となり、新たなイノベーションの源泉となることを期待したい」とエールを送った。

 

 公務のため欠席となった北海道知事の鈴木直道氏に代わり、北海道経済部食産業振興監の仲野克彦氏が代読。「北海道で誕生した当学会が大規模な国際学会に発展し、統合医療や機能性食品の研究に大きく寄与していることを大変誇らしく思う」と強調。「北海道はもとより、我が国における機能性食品の開発・促進や関連産業の発展をリードすることを大いに期待している」と述べた。

 

 一般講演では、担子菌培養抽出物『AHCC®』の免疫分野における研究成果の報告が目立った。University of OttawaのChantal Matar氏はマウス試験で、『AHCC®』がLPS(リポポリサッカライド)による腸―乳腺軸における免疫機能障害を緩和し、成人期の乳がんを予防することを確認した。同氏は、「女性の健康に利益をもたらす可能性が示唆された」としている。University of TexasのTian Wang氏はマウス試験で、『AHCC®』はT細胞応答の促進を介して、軽度および重度のCOVID-19感染に対する宿主抵抗性を高める効果があることを報告した。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1768号(2023.7.19)で
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