【トピックス②】 編集部注目! 沖縄発、ネクストブレイク素材を大予測

【シークヮーサー】

ブレイク指数★★★★★

沖縄を代表する柑橘類。有用成分「ノビレチン」には、血糖値の上昇抑制、メタボリックシンドローム予防をはじめ、認知機能改善、排尿トラブル対策、抗アレルギー作用――などの機能性が確認されている。2020年9月に「中性脂肪を低下される」旨の表示で、ノビレチン初の機能性表示食品が受理された。その後も「目や鼻の不快感を軽減する」「健常な年配者の視覚的な記憶力をサポートする」旨の機能性表示食品が受理されているほか、クエン酸を関与成分として「一時的な疲労感を軽減する」旨の機能性表示食品も受理されている。さらに排尿トラブル対策で届出を準備している企業も。また、果汁を搾汁した後の果皮からノビレチン、タンゲレチンを抽出することで、アップサイクル素材としても注目されている。

 

【クワンソウ】

ブレイク指数★★★★★

沖縄県が推進する28種類の伝統的農産物の1つであるクワンソウ。沖縄方言では「眠り草」と呼ばれ、古くから食すれば良く眠れると言われてきた。エビデンス研究が進んだことに加え、良質な睡眠確保を求める昨今の市場ニーズの高まりを背景に、利用が拡大している。機能性表示食品では、睡眠分野でクワンソウ(アキノワスレグサ)由来オキシピナタニンとクワンソウ由来ウンシノシド Aを機能性関与成分としたサプリメントがそれぞれ受理されており、さらなる市場活性が期待される。また、クワンソウは秋に鮮やかなオレンジ色の花が咲くことから、花摘みや花を利用した伝統料理が堪能できるツアーなども行われ、6 次産業の活性化にも繋がっている。

 

【沖縄発・藻類】

ブレイク指数★★★★

オキナワモズク由来のフコイダンが海外で好調な動きを示している。また昨年12月には、モズク品目として国内初の有機JAS認証を取得したモズク製品も誕生。有機モズクを差別化にブランディングを進める企業が出てきた。一方、温暖な気候を利用して、石垣島のクロレラやユーグレナ、久米島のスピルリナをはじめ、県内には多くの微細藻類の培養施設が所在する。近年は、ラビリンチュラ(オーランチオキトリウム)やナンノクロロプシス、パブロバなど、新規性の高い微細藻類も続々誕生。また県内には、未利用資源を微細藻類に与えて培養効率を高める仕組みを提供するスタートアップ企業なども数社誕生している。サスティナビリティが求められる昨今、微細藻類のDHA・EPA やタンパク質は、動物代替素材としても注目されている。

 

――つづく

 

 

 

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