別冊「沖縄県~健康産業~」 “沖縄ブランド+α”で攻勢に

 今回、県内事業者への取材では、「催事展が増え、販売量が伸びている」「健産素材を用いた機能性表示食品の販売が始まった」「海外原料が上がる中、バイヤーから沖縄原料の価値を高く評価して貰った」「アップサイクル食品として使用したいといった相談が増えている」「香港、ベトナムなど海外輸出が好調」「ナノ設備を導入、差別化商材の開発に着手した」など、コロナが収束へと向かう中、回復に向けた力強いコメントが多数聞かれた。

 

 また、主要産業の観光産業が回復路線に入り、2022年度の入域観光客数は、前年度比106.9%の677万人に急増。今年4月の入域観光客は66万人となり、前年超えは17ヵ月連続。コロナ前の約8割の水準に回復している。県産品の販売店「わしたショップ」を運営する沖縄県物産公社では、ここ数ヵ月、県内ショップの売上はコロナ前を超えるという。同社では、「健康食品では、シークヮーサー飲料が伸びているほか、ウコン商品の動きも良い」という。「健康食品は重要なカテゴリー。人流が活発化する中、店舗での試飲・試食会を増やしていく」と話す。

 

 沖縄県では、中国の医食同源の考えを受け、古くから「食はクスイムン(薬になるもの)」「ヌチグスイ(命の薬)」という思想がある。伝統的な島野菜や果実、海藻などの農産物を食してきたことが長寿を支えてきた要因だった。こうした沖縄の伝統食材の健康機能に対して、産官学がスクラムを組み、この数年でエビデンスデータが大幅に蓄積された。沖縄県では昨年、バイオ関連産業振興計画(健康・医療分野)を策定。バイオ関連産業全体の売上高は153億円(推定)で、健康食品が8割近くの121億円を占める。

 

 健康食品ブランド強化では独自の認 証制度「WELLNESS OKINAWA JAPAN(WOJ)」(事務局:沖縄県健康産業協議会)のプロモーションを実施し、認証商品の売上増を図ることや、県産素材のエビデンス取得や活用支援を行い、高付加価値化を図るために機能性表示食品や WOJ 認証商品の開発に向けた支援を行う。現在の「WOJ」の累計認定商品は、サプリメント、飲料、茶、ゼリーなど22商品(16社)。

 

 同協議会専門コーディネーターの照屋隆司氏は、「2018年の運用以降、一定の成果が出ている一方、認知度はまだ高くない。現在、名桜大学の健康支援団体と連携し、県内での健康測定会時にWOJ認定商品などを紹介している。こうした活動を通じてさらなる認知度の向上に繋げたい」と話す。機能性表示食品の開発では、県内事業者による受理件数は50品を超えた。シークヮーサーやクワンソウなど、県産素材を用いた機能性表示食品も登場している。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1766号(2023.6.21)で
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