特集【プロテオグリカン】 サプリ・コスメで採用拡大、機能性表示食品110品超

 プロテオグリカンは、プロテイン(タンパク質)とグリカン(多糖)の複合体で、コラーゲンやヒアルロン酸とともに、人間を含む全動物の軟骨や皮膚などに豊富に存在し、細胞と細胞の間を埋めて固定化する役割を担い、足りなくなると肌のシワや関節痛などが誘発される。もともと“グラム3,000万円”の研究試料として“夢の機能性成分”だったプロテオグリカンは、2000年に青森県の産学官で世界初の量産化技術が確立され、2010年に原料供給が本格化して以降、健康食品や化粧品でブレイク。関節・美容系のエビデンスが豊富な点や、高い体感性を有することが評価され、健康食品、化粧品共に市場拡大が継続している。近年は国産サケ鼻軟骨の再資源化に成功したSDGs対応素材としても認知拡大も進んでいる。

 

 プロテオグリカンの機能性表示食品の受理数は累計119品目(5月末時点)と1年で39品目増加。アストリム、ファンケル、ディーエイチシー、フォーデイズ、えがお、皇漢薬品研究所のほか、化粧品を主力とする資生堂、ノエビアをはじめ、新日本製薬、アテニア、加工食品の王子サーモン、ドリンクメーカーのダイドードリンコなど大手有力企業が展開している。

 

 青森県では産学官連携で“あおもりPG”の認知拡大を進めている。2022年9月末までの成果として、県内41社、県外35社が商品を開発、(一社)あおもりPG推進協議会加入企業(全107社)を対象とする累計製造品出荷額は約442億1,000万円(前年約375億円)となり、2021年度の製造出荷額は過去最高を記録。健康志向の高まりを追い風に、異業種からの健康食品・化粧品分野への参入、医薬部外品としての展開、ペットフードとしての提案など県内事業者による商品開発が活発化しており、地域産業として着実に成長してきている。なお、あおもりPG協議会の認証商品は化粧品、サプリメント(機能性表示食品含む)、食品・ドリンクで計191品(3月末時点)。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1765号(2023.6.7)で
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