特集【スポーツニュートリション】 成長続くプロテイン、ブームから定番品に

 スポーツニュートリションの素材・製品開発は活発で、本紙が昨年12月に受託加工・製造事業者を対象に実施した定期調査でも、受注件数が伸びている商品カテゴリーで、「スポーツニュートリション」は、「美容・美肌」「ダイエット」「免疫サポート」に続く4位にランクインしている。人気受注素材ランキングでは、ここ数年、プロテインがランキング上位に入る常連素材に成長、昨年も3位に入った。アミノ酸も圏外から6位にランクインするなど注目度が増している様子がうかがえる。人気のプロテインは、乳由来や、大豆由来のほか、エンドウ豆、ライス、パンプキン、ローヤルゼリー、サケ白子、卵白、ヘンプ、チア由来など、特色あるプロテインが流通。また、コオロギなど昆虫由来プロテインや酵母プロテインは、SDGsの観点からも注目されている。

 

 主要メーカーの明治は、プロテインブランド「ザバス」(粉末品・飲料など)シリーズを展開。飲料が好調で、2022年の売上は前年比2ケタ増を達成。今春にはロイシン高含有の「アシッドホエイプロテイン」を使用した粉末プロテインを上市した。同社によると、2022年のプロテイン粉末品市場は670億円と推計。「ここ数年に比べると成長率は鈍化しているが、プロテイン摂取率は10数%。潜在需要はまだ十分にある」と話す。

 

 アミノ酸では、BCAA、アルギニン、クレアチン、L-シトルリン、L-カルニチン、BCAA、HMB、β-アラニン、GABAなどや、必須アミノ酸9種類を含むEAAなどブレンド原料が流通。機能性表示食品では、「運動との併用で、立つ・歩くなど、自立した日常生活に必要な筋力の維持・低下抑制に役立つ」「筋肉量及び筋力の維持に役立つ」といったヘルスクレームのサプリメントが販売されている。プロテイン、アミノ酸以外にもミネラル類、アスタキサンチン、乳酸菌、イミダゾールジペプチド、コラーゲン含有ミネラル複合体、バレニン、ルテイン、ライチ由来ポリフェノール、ボスウェリアセラータ、タートチェリー、ハスカップ果実、アロニア、紫茶、テフ、CBD――など、多彩な機能性素材が流通。運動機能向上、筋肉量・筋力維持、抗疲労作用、持久向上などを訴求ポイントに、サプリメント、飲料などに利用が進んでいる。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1764号(2023.5.17)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら