【インタビュー】 静岡県立大学 食品栄養科学部 食品生命科学科 食品分析化学研究室 教授 熊澤茂則氏

――プロポリスの認知機能に対する改善作用について

 

 2021年に、日本で初めてプロポリスエキスを用いた認知機能改善作用を有する機能性食品の販売が開始されました。この製品には、年齢と共に低下する認知機能の内、記憶力(日常生活において会話や読み書きなどの基礎となる言葉や文字、行動を記憶し、思い出す力)や注意力・集中力(必要とする情報に意識を向け、正確に対処する力)、判断力(情報を処理し正確に判断する力)を維持する機能があるとされ、機能性関与成分としてブラジル産プロポリス由来のアルテピリンCとクリフォリンが報告されています。

 

 この製品は、実際の臨床試験結果を根拠として機能性表示食品の届出が受理されており、具体的な臨床試験成果は『薬理と治療』(2020年10月号)に掲載されています。その臨床試験では、40歳以上79歳以下で物忘れを自覚する健常な日本人男女82人に対して、プロポリスエキスを含有する食品を摂取する群とプラセボを摂取する群に分けて12週間投与後、簡易認知機能スケールによる評価を行っています。その結果、プロポリス含有食品摂取群では、有意な言語記憶力改善効果を示すことがわかりました。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1763号(2023.5.3)で
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