特集【プロポリス】 「抗菌」「抗ウイルス」で再評価、底堅い成長へ

 この1年の原料事情について、本紙が行った聞き取り調査によると、「環境変化から生産量が減っており、現地では巣箱を増やす動きがある」「諸外国の需要増で日本向け比率が下がった」などの声が。原料価格は、昨年と同水準で高止まり傾向にあるようだ。輸送費や梱包資材費高騰も追い打ちをかけ、値上げに踏み切るかと悩むサプライヤーも少なくない。「創業当時から値上げしていない。古い顧客も多いため、値上げに踏み切れない」とのコメントもあった。

 

 原料確保について、「問題なし」「見込みがついた」とする一方、海外需要の急増を受け、高品質原料の確保を次の課題と指摘する声もあがっている。仮にこの状況が長く継続するならば、従来の商品設計の見直しが必要となるケースも出てきそうだ。引き合い状況について、「横這い」「安定基調」との回答が目立った。「原液が売上高では圧倒的だが、成長率が高いのはキャンデイ」との声も。抗菌・抗ウイルス対策素材として再び評価され、底堅い成長軌道を維持している。

 

 起源植物の種類やミツバチの種類、生産国などにより、様々なプロポリス原料が出回っている。起源植物は、アレクリン、ポプラ、ユーカリ、アサぺシ、イペロショ、セイヨウタンポポ、ケンポナシ、カルケハなど。蜂の種類は、アフリカ蜂化ミツバチやセイヨウミツバチ。産地はブラジルをはじめ、トルコや中国、オーストラリアなどで生産されている。高品質なプロポリス製品の製造には、原塊の品質確保が必要不可欠であり、各社では起源植物や産地を限定した提案を進めている。

 

 プロポリス抽出物の製法は、アルコール抽出をはじめ、ミセル化抽出、水抽出、超臨界抽出、超高圧抽出など。プロポリスの幅広い成分の抽出や飲みやすさ、濃度など、それぞれに特徴がある。昨今では、メーカーの独自技術も加えた差別化原料もみられはじめた。㈱富士見養蜂園は、小腸の吸収性に着目した新素材「超臨界抽出プロポリス包接体」を4月に上市した。㈱シクロケムバイオと産総研との共同開発品。γ-CDによる吸収性向上技術と脂溶性物質を高濃度で抽出できる超臨界法との組み合わせにより、アルテピリンCを効率的に摂取できる設計となっている。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1763号(2023.5.3)で
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