特集【DHA・EPA】 世界規模で市場成長続くDHA・EPA

 米国EPA・DHAオメガ3業界団体Global Organization for EPA and DHA(GOED)によると、2021年の世界市場規模は15億3,000万ドル(前年比5.5%増)で成長している。DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)は、体内でほとんど生成されない必須脂肪酸の一種。原料には、サーモン、マグロ、サバ、イワシ、カタクチイワシ、ニシン、サバ、ホキ、タラなどの脂肪または油性の魚、魚の体または肝臓の油、オキアミなどの海洋甲殻類由来のクリルオイル、カラヌルオイル、イカ油などがある。漁獲量の減少の観点から、微細藻類由来も台頭している。

 

 GOEDでは、1日当たり500㎎の摂取(EPA・DHAを組み合わせて)を推奨している。EPAは1960年代後半にグリーンランドに住むイヌイットが心臓病で亡くなる人の割合が低いことに注目した研究を機に、様々な機能研究が進行。ほぼ純度100%の医薬品(純品)は、高脂血症や閉塞性動脈硬化症の治療薬として応用されている。DHAは1989年に英国で脳や網膜などの神経系に豊富に含まれる栄養素であることが分かり、日本の子供の知能指数の高さについて魚食(DHA)による影響を示唆する研究発表が話題に。最終製品としては、サプリメント、機能性表示食品、飲料、乳幼児用栄養食品ほか、医薬品やペットフード、臨床栄養と医療食品など幅広く使用されている。

 

 2022年度のDHA・EPAを関与成分とする機能性表示食品の受理数は47品目。関与成分を含む原材料は、DHA・EPA含有精製魚油、クリルオイル(オキアミ抽出物)、カタクチイワシ、サバ、微細藻類由来DHA・EPAなど。『ヨーグルト風味のDHAゼリー』や『プレミアム海の元気DHA』(ニッスイ)をはじめ、『DHA900』(中原)、『血管ストレッチ』(キューサイ)、『ゴールデンオメガ3 EPA+DHA』(大倉ケミテック)、『SUPER DHA』(日産化学)、『STRETCH+(ストレッチプラス)KOSHI(腰)』(味の素)、『さば水煮減塩W』『さばみそ煮減塩W』(極洋)などサプリメント形状から加工食品その他、生鮮食品まで幅広く、届出者は、健康食品、医薬品、化粧品や一般食品と多岐にわたる。

 

 ヘルスクレームは、「中性脂肪の軽減」「認知機能のサポート」「記憶力・判断力の維持」を中心に、アイケア、関節サポートなど。新たなヘルスクレームとして、『めぐりのみかた』(ニッスイ)の「手指などの末梢体温を保つ(抜粋)」や、『REMWELL』(小野薬品ヘルスケア)の「深睡眠とレム睡眠の質向上(抜粋)」なども登場。ニッスイでは、EPAの新たな市場としてスポーツシーンへの提案も積極化するなど、新たな領域での用途開拓を進めている。小野薬品ヘルスケアでは「これまでの睡眠対策で悩みの解決されていない“睡眠ジプシー層”をターゲットとして徐々に売り上げを伸ばしている」とし、次製品に向けて複数の研究開発を進めている。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1763号(2023.5.3)で
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