特集【ブルーベリー(ビルベリー)】 アイケアの代表格・ブルーベリーに商機

 ブルーベリーは1990年代後半から市場形成が本格化。その後、加齢による眼の悩みに加えて、スマホやポータブルゲーム、パソコンの普及を背景に、マーケットサイズが急拡大した。若年層のスマホ老眼や、働く世代のVDT症候群(IT眼症)など、老若男女を問わず、全ての世代がターゲットになっている。スマホが身体に及ぼす悪影響は深刻化しており、慢性的な肩こりやストレートネック(首の頸椎の湾曲がなくなる)が問題視されている。

 

 ブルーライトによる眼の酷使は、眼精疲労を引き起こし、首・肩に負担を与え、睡眠にも影響を及ぼす。睡眠に及ぼす影響としては、「ブルーライトを見続けると、眼精疲労に加えて、昼夜の区別がなくなるのでは」という研究報告もある。アイケア(ピント調節サポート、ドライアイ対策、疲労軽減)による(首・肩への負担、睡眠障害など)症状の緩和・改善――。ブルーベリーサプリメントのビジネスチャンスがここにある。

 

 ブルーベリーサプリメントに主に利用されている「北欧産ビルベリー」の主要サプライヤーは、常磐植物化学研究所、インデナジャパン、タマ生化学、ヴィディヤジャパン、BGG Japanなど。「北欧産ビルベリー」の主要生産国はスウェーデン、フィンランドなど。原料価格は7万円~9万円台で推移。国内流通量は60~80tと推定される。サプライヤー各社への取材では、国際情勢やコロナウイルス拡大、天候などの悪影響はなく、各社ともにニュークロップの確保が順調に進んだようだ。

 

 ビルベリー由来アントシアニンを関与成分とする機能性表示食品は107品(3月29日現在)。機能性表示は「ピント調節のサポート」「一時的な首・肩の負担軽減」「目の潤い感の維持」「目の疲労感軽減」など。わかさ生活、アサヒグループ食品、メニコン、ファンケル、大正製薬など、大手各社が定番商品として製品化している。原料サプライヤー各社では、アイケアを中心に、抗酸化活性、腎臓保護作用、むくみ改善、血管拡張作用、乳酸菌との相乗効果研究など、独自のエビデンス構築を進めている。「すでにアイケア以外での新規ヘルスクレームでの届出を行った」との情報もある。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1761号(2023.4.5)で
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