特集【カプセル技術】 大手ハードカプセル新規サプライヤー参入
国内のハードカプセル主要メーカーは、クオリカプス、ロンザ、ソーフンジャパンの3社。クオリカプスは、昨年11月に植物由来HPMCカプセルのうち、ノンカロリーカプセル『Quali-V-N』の供給を再開。酸溶解遅延カプセル『Ouali-V-S』や、ゼラチンカプセル『Quali-G-N』についての一斉再開の見通しは示していないものの、「秋口から年末にかけて再開できれば」としている。ロンザは、昨年6月の自主回収と並行して、予防的措置として流動パラフィンが含まれない離型剤を使用した健康食品向けハードゼラチンカプセルの製造に着手しているが、「需要に対して生産が追いついていない状況」という。ソーフンジャパンは、植物由来HPMCカプセルを中心に引き合いが増えており、増産に向けた準備を推進。需要の高いHPMCは、さらなる増産準備を進めている。
こうした中、インドや中国から新たなサプライヤーが登場している。食品・医薬品原料や食品添加物などの専門商社であるエステックはこのほど、世界第2位のハードカプセルメーカーであるACG社(インド)の日本総販売元として、空カプセル供給のサンプルワークに着手。ACG社は世界138ヵ国で医薬品およびサプリメントのハードカプセルを供給。アジア、ヨーロッパ、ブラジルなどに、製造施設6拠点、倉庫8カ所、営業所11ヵ所の広大な製造・倉庫施設のネットワークを持つ。日本市場では、ゼラチンとHPMCの2アイテム、1~3号サイズから案内。なお、HPMCハードカプセル『ACGcaps™ H+(クリーンラベルセルロース)』は、世界で初めて「クリーンラベルプロジェクト」の個別認定を受けたカプセルだ。
化学専門商社の中間物商事では、新たに食衛法対応の中国産「HPMCハードカプセル」供給を開始。受託メーカーには様々な中国産空カプセルの提案がある中、同社はインド・中国・東欧諸国に有する海外拠点で独自のリサーチを展開。化学薬品原料としてHPMCパウダーで取引のあるメーカーのグループ会社より、原料から製造、管理、出荷までトレース可能かつ日本の食品衛生法に準拠したHPMCカプセルの入手を実現した。つづく
詳しくは健康産業新聞1761号(2023.4.5)で
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