特集【化粧品開発最前線】 CITE JAPAN、過去最大規模で5月に開幕

 国内の化粧品市場に復調の兆しがみられる。2019年に国内販売額1兆7,000億円台と過去最高を記録した化粧品市場は、その後のコロナ禍で苦戦を強いられたが、2022年には3年ぶりに前年比を超えた。仕上用化粧品や輸入化粧品などは2ケタ増で推移しており、海外の団体観光客の入国が本格化すれば、インバウンド需要の回復も期待される。今年は、業界団体主催では国内最大の化粧品産業技術展「CITE Japan」も5月に過去最大規模で開催。新たなトレンドとなる原料・製造技術の登場が期待される。

 

■コロナ禍で変化した化粧品市場

 化粧品業界では、在宅スキンケアやメンズコスメの需要拡大など、コロナ禍で新たなトレンドが創出した。自宅で時間を掛けてスキンケアに取り組むニーズの高まりから、洗顔類やボディソープ、入浴剤などを通販で購入する層が拡大。また、マスクによる肌荒れはもとより、マスク内の高温度下でも、メイク直後の仕上がりが持続するファンデーション技術の開発などが進んでいる。

 

 新規提案としては、在宅でじっくりスキンケアに取り組む女性層に加え、リモート会議等で自分の顔を見る機会が増えたビジネスマン向けに、スキンケアや育毛関連アイテムの提案が増加傾向にある。越境ECなどアジア諸国での“Made in Japan”化粧品ニーズも旺盛だ。コロナ前の爆買いの大半を占めた化粧品について、来日できない諸外国では、「独身の日」など中国を筆頭に越境ECで購入。インバウンドも復調の兆しが見られ、今後の拡大が期待される。

 

■CITE JAPAN、過去最大規模で開催

 日本化粧品原料協会連合会主催の第11回化粧品産業技術展「CITE Japan 2023」が5月17日㈬〜19日㈮の3日間、パシフィコ横浜で開催される。2003年から開催されてきた同展示会は、業界団体主催による非営利の展示会としては国内最大。世界的にも高い評価を得ている日本の化粧品技術の最新トレンドが一堂に集うことから、国内だけでなく、海外からも高い評価を得ている。新たなデータ取得や、新技術開発といった製品開発期間などを考慮し、2年に一度の割合で開催。今年は過去最大規模となる1,156小間362社(3月28日現在)で開催。毎回話題となる技術発表会も192本を予定している。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1761号(2023.4.5)で
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