特集【オリーブ】 「多彩な健康機能」「機能性表示」「SDGs」、オリーブ健食に商機拡大

 独特な風味や香りを持つオリーブオイルは、料理方法に加え、健康機能への関心が高まり、使用頻度が増えている。日清オイリオグループの定点調査(インテージ社SCI-pデータをもとに自社で推計)によると、2021年度・家庭用食用油市場は、1,675億円(昨年度比100.4%)で、1位のキャノーラ油(462億円)に次いで、オリーブオイルは2位(416億円)だった。昨年度比(96.4%)では下回ったものの、4年連続で400億円台を維持。「“かけて美味しさを楽しむ”といった使い方が一層広がりをみせている。2022年度上期は、前年並の実績で推移している」という。オリーブオイルの機能性表示食品(機能性関与成分:オリーブオイルポリフェノール)は2品が受理されている。小豆島ヘルシーランドは、小豆島産のエキストラヴァージンオイルで、血中LDLコレステロールの酸化を抑制する機能性表示食品として販売。オリーブ収穫量に応じて会員限定で販売しており、「好評で毎回、完売になる」という。

 

 健食業界では、葉や果肉に含まれる有用成分「ヒドロキシチロソール」「オレウロペイン」「ベルバスコシド」「オレアノール酸」「マスリン酸」などの機能性研究が進み、機能性表示食品の開発が活発に。この1年間の届出数は15品以上で、累計受理数は49品となった。表示内容は、「オリーブ由来ヒドロキシチロソールは抗酸化作用を持ち、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を抑制することが報告されています」「マスリン酸は筋肉に軽い負荷がかかる日常的な運動と併用することで、加齢によって衰える筋肉量を維持する機能があることが報告されています」など。サプライヤー各社からは、「機能性表示の増加に伴い、問合せが増えた」「主成分で使用したいといった案件が増えた」「オリーブの認知は高く、青汁や一般食品向けの採用が増加している」「サスティナブルなハーブ原料として評価された」など明るいコメントが多数聞かれた。オリーブオイル同様、市場活性に向けた機運が高まっている。つづく

 

 

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