ZOOM UP【5-ALA】 「疲労感軽減」「快眠」「運動機能向上」等、エビデンス積み上げ

 長崎大学によるコロナ不活化研究で一気に注目度が高まった5-ALA。昨今ではトライアル購入者が疲労感軽減や快眠などを体感し、リピート購入に繋がるケースもあるようだ。市場ではサプリメントをはじめとする商品が流通、昨年は5-ALA初の機能性表示食品ドリンクも登場した。日常生活で摂取しやすいドリンクタイプによる新たな顧客層開拓の動きが進んでいる。機能性表示食品は1月23日現在、14品が届出受理されている。表示は、「空腹時血糖および食後血糖値の上昇抑制」が4品、「睡眠の質改善」が2品、「運動効率や運動量(運動する時間や量)の増進」が2品、「一時的なストレスや落ち込んだ気持ちを和らげる」が4品、「日常生活における一時的な疲労感軽減」が1品、「肌の潤い」が1品。約4割はヒト臨床試験によるものだ。機能性表示食品全般における届出はSRが多い中、「ヒト臨床試験」による独自のエビデンスが目立つ。

 

 運動に関するエビデンスは、信州大学の能勢博教授とSBIホールディングス㈱による研究成果が米国学術誌『Jounal of Applied Physiology』で発表されている。試験は高齢女性10人を対象に5-ALAと鉄を混ぜた試験食とプラセボを約7日間摂取して実施。酸素消費量や二酸化炭素排出量、血漿中乳酸値を測定して評価した。その結果、段階的サイクリング負荷試験実施中の酸素消費量が12%、二酸化炭素排出量が11%、血漿中乳酸値が16%と有意に減少した。トレーニング日数、早歩きの強度と時間について、試験食摂取群はそれぞれ42%、102%、69%増加したという。

 

 アスリートの食事管理は、パフォーマンス向上のための食材選びのみならず、禁止物質が含まれていると知らずに服用してしまう「うっかりドーピング」に留意する必要がある。こうした中、アンチドーピング認証を取得した5-ALA原料も登場した。取得背景について、ネオファーマジャパンでは、「バレーボール強化選手となった子供に飲ませたいが、ドーピングに引っ掛からないか」「オリンピック選手となった友人に紹介したいがドーピング問題にならないか」などの問い合わせが多く寄せられたことに着目、水泳や自転車の競技者が持久力を体感したなどの声も受け、認証取得に踏み切ったという。5-ALA配合のスポーツフード・ドリンクによる裾野拡大が期待される。つづく

 

 

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