CoQ10、運動機能と脳ミトコンドリア機能を改善

 日本コエンザイムQ協会(東京都港区)は11月19日、東京工科大学で「第19回研究会」を開催した。東京都健康長寿医療センター研究所の井上律子氏は、「加齢に伴うマウス運動機能低下と水溶化CoQ10補充による改善メカニズム」と題して講演。中年マウスに水溶化CoQ10を飲水投与した試験で、運動機能、脳ミトコンドリア機能、一次運動野における加齢性低下を、若年マウスレベルまで回復したことを報告。「加齢に伴う運動機能の低下の改善・予防において、CoQ10は、実用的なアンチエイジング薬になるかもしれない」と述べた。

 

 ㈱カネカの久保博司氏は、経口摂取した還元型CoQ10と酸化型CoQ10が、それぞれ消化管管腔内および小腸組織中でどのような状態で存在するかを検証したマウス試験について報告。還元型、酸化型ともに、大部分がそれぞれ摂取時の状態で、小腸管腔内末端まで到達し、その状態のまま小腸組織に吸収されたという。同氏は、「還元型と酸化型の経口吸収性の違いは、小腸上皮細胞からリンパ管への移行のしやすさに主に起因している可能性が考えられる」と言及した。つづく

 

 

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