【話題追跡】 「白色着色料」「低アレルゲン育種」など食用昆虫、利用シーン拡大

 食用昆虫市場は今、サステナブルフードを意識した加工食品の開発が活発だ。国内市場では大手企業による食用昆虫の利用が進む。今年、ファミリーマートやセイコーマートがコオロギ粉末使用のプロテインバーとクッキーの販売を開始した。航空会社のZIPAIR TOKYOでは、コオロギ粉末使用のハンバーガーとパスタを国際線機内食で提供、販売チャネルも多様化している。サプリ市場では、中日本カプセルが“昆虫カプセル”の提案を開始した。低脂質で上質なタンパク質を持つフタホシコオロギ(パウダー・オイル)をカプセルの中に配合。「滋養強壮系原料のアルギニンやコブラ、ヘビ、ブタの心臓など、複合素材のひとつとして配合できれば」と期待する。

 

 10月に開催された「食品開発展2022」では、コオロギ粉末のサンプルを求める来場者が目立った。「注目度の高さを感じた。次の商談も順調に進んでいる」「次のステップのためにも、大手食品メーカーの市場入が待たれる」といった出展社の声もあった。記念セミナーでは、山口大学大学院教授の井内良仁氏が、「昆虫食の健康機能性」をテーマに講演。高タンパク質・低脂質のほか、メタボ改善効果を示す結果を得たという。昨今では昆虫のフンを利用した研究が進んでいることも紹介、「メタボマウスにトノサマバッタフン茶を飲ませたところ、脂肪蓄積抑制効果およびコレストロール・中性脂肪低下を確認した」という。

 食用昆虫の利用が先行する海外市場では、英Impossible Materials社が白いカブトムシ(White Cyphochilus)の外殻構造に着目した白色着色料の開発に着手、二酸化チタンの代替品としての提案を進めている。すでに主要なヘルスケア分野との連携が進み、2024年までの商業生産化を目指すという。欧州では食品添加物・二酸化チタンの使用禁止を背景に、昆虫素材の新たな用途開発が進んでいる。つづく

 

 

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