米国サプライサイド、1,100社超が出展 「スポーツ」「睡眠」提案活発
米国最大規模の食品原料展示会「Supply Side WEST」(主催・インフォーママーケッツ)が10月31日から11月4日までの5日間、ラスベガスのマンダレイベイコンベンションセンターで開催された。食品原料展「Food ingredients North America」も併催し、交流会やセミナーなど100以上のイベントが行われた。ブース展示は11月2日、3日の2日間行われ、北米を中心に世界各国から1,100社以上が出展した。25回目となる今年は、コロナが落ち着いたこともあり、来場者数は1万5,850人までに回復。約2割は北米以外からの来場者だった。
会場では、数年前からの流れでプラントベースの原料やハーブ、自然由来の甘味料・着色料の提案が目立った。インドのアシュワガンダや、中国の人参、メキシコのハイビスカス、日本・中国のグリーンティーにも注目が集まった。クルクミンやコラーゲンなど定番素材を出品する企業も多く、「原料の値上げは免れないが、サプライチェーンを管理することで安定した供給ができている」といった声が聞かれた。剤型提案では、グミや口の中で溶けやすいタブレットなどのサンプルが目立った。サプリメントに使われるグミは2019年から急激に増え、Z世代の人気を得た。
訴求では、「Sports」および「GoodSleep」を掲げる出展者が多数みられた。「Sports」では、プロテインのほか、ハーブやキノコ、SOD酵素、植物抽出物原料、乳酸菌を提案する企業も多かった。「Good Sleep」では、若い世代も含め、幅広い世代でより良い睡眠を求める傾向になっているという。CBDの展示は落ち着きを見せ、代わりに各種ハーブやL-テアニン、メラトニンを提案する企業が増加傾向となった。
セミナーでは、サステナブル、女性の健康、スポーツニュートリション、メンタルヘルスなどがテーマとなった。メンタルヘルスでは、「Nootropics」がキーワードとして強調されていた。植物由来の成分により脳機能と認知機能を高める物質の総称をいう。原料は、アーティチョークやアシュワガンダ、イチョウ、人参、バコパ、レモンバームなど。出展社のMartin Bauer社のRandal氏は、米国の機能性ドリンク市場が2020年の4,800億ドルから25年に7,100億ドルに成長する例を挙げ、
Nootropicsの原料を機能性飲料に提案することで、これら原料の市場拡大にも繋がると話した。つづく
詳しくは健康産業新聞1752号(2022.11.16)で
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