特集【オーガニック&ナチュラル】 「エシカル消費」世界的潮流に

 「サステナブルな行動は心の豊かさにつながるという発想が芽生えている」――。世界の消費トレンドについて、食品調査会社のInnova Market Insights・田中良介氏は指摘する。消費トレンドは「Feel Good Consumer」「フレキシブルな生活」。クリーンラベルを経て、動物福祉、エシカル、透明性、ローカル、サステナブル、プラントベース栄養への注目度が高まっているという。SDGsは環境や社会などに配慮した商品を優先的に購入する「エシカル消費」を加速させた。国内でもサステナブルと親和性の高いオーガニック&プラントベースの注目度が上昇。1974年からプラントベース食品に取り組む創健社は、有機JAS認証かつ植物素材100%を満たす商品開発を活発化させている。今年はInstagram活用によるキャンペーンも。既存ユーザーとのコミュニケーションと並行して、新規ユーザー掘り起こしに注力している。

 

 新型コロナ禍で健康志向が高まる中、食品の安心・安全を求めるニーズも強まった。自然食専門店のオールウェイズによると、「30~40代独身男性層の新規来店が目立つようになった。WEBなどで情報を得て来店している」という。他店舗でも、「当初は感染拡大による客数減少を懸念したが、20~30代の若い人が新たに来店するなど、客層に変化が生じている」(ユメテラス)、「コロナ禍でオーガニックに興味を持つ人が増えた」(自然食品有機村)、「全般的に若い世代がオーガニックに関心を持つ傾向にあり、在宅需要で自然食品を求める傾向はさらに強まった」(ライジング)、などの声が。コロナ禍を機に自然食品やオーガニックが再び注目を集めている。

 

 有機JAS認証やコスモス認証などの認証マークを確認後に購入する人は約7割――。調査会社のネオマーケティングリサーチは4月26日、「オーガニック、なぜ選ぶ?~質から環境配慮か~」と題したインターネット調査結果を発表した。調査は4月8日~13日、オーガニック製品を購入したことがある全国20~69歳男女400人を対象に行った。オーガニック製品を購入する際、パッケージ記載の認証マーク(有機JASマーク、コスモス認証など)を確認するか質問したところ、「確認している」が32.7%、「たまに確認している」が41.4%、「ほとんど確認していない」が17.7%、「確認していない」が8.2%に。確認すると答えた割合は7割以上(74.1%)にのぼった。販売価格についての質問では、「高い」が42.9%、「やや高い」が53.8%に。約9割の人が高いと感じている。1ヵ月あたりの購入金額は、「3,000円未満」が38.3%で最多。「1万円以上」の割合は24.6%だった。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1751号(2022.11.2)で
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