別冊【乳酸菌/ビフィズス菌/乳酸菌生産物質】 拡大する機能性表示食品、関連受理品500品へ

 乳酸菌やビフィズス菌を機能性関与成分とした機能性表示食品の受理品が500品に迫る498品に到達した(2022930日時点)。受理総数5,800品以上の機能性表示食品の約8%が乳酸菌やビフィズス菌をはじめとする有用菌を関与成分とした商品となっている。定番の訴求となる「腸内環境改善」や「便通改善」などの整腸作用領域や、「体脂肪低減」、「内臓脂肪低減」、「BMI改善」など抗肥満・抗メタボ領域での届出が増加した。さらにこれらに加え、新しい訴求テーマも続々と登場。「肌の潤い維持」や「ハウスダストによる鼻の不快感軽減」、「ストレスの軽減」、「食後の胃の負担を和らげる」、「歩行機能の向上」、「紫外線刺激から肌を保護する」、「記憶機能の維持」などバリエーションに富んでいる。

 

 なかでもヒットを飛ばしているのが『ヤクルト1000』だ。「ストレス緩和・睡眠の質向上」を表示し、メディアやSNSで話題となり爆発的ヒットとなった。コロナ禍で精神的不安やストレスを抱える人が増え、睡眠障害に陥っている背景がある。現在、同カテゴリーの機能性表示食品の受理品数は390品。これらが全て売れている訳ではなく、『ヤクルト』という誰もが一度は飲んだことがあるお馴染みの商品であることに加え、乳酸菌ブームによる関心の高さも影響した。一方、コロナ禍で関心が寄せられるのが「免疫機能の維持」で受理する「プラズマ乳酸菌」。「プラズマ乳酸菌」を販売するキリンホールディングスは、このほど日本コカ・コーラと連携し、飲料分野でのシェア拡大に向けた取り組みを進める。一方で免疫表示については、同領域で初の受理から丸2年が経過しようとしているが、いまだ続く受理品が出てこない異常な状態となっている。乳酸菌やビフィズス菌を関与成分とした届出の動向もあり、市場活性に向け、「プラズマ乳酸菌」に次ぐ早期の受理が待たれる。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1749号・別冊「乳酸菌/ビフィズス菌/乳酸菌生産物質」(2022.10.5)で
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