連載【はじめての越境EC⑰】〈カンボジア編〉越境EC成長、若年層は美容に関心

 ASEAN加盟国であるカンボジアは人口約1,670万人。メコン川沿いに都市が発達する。西にタイ、東にベトナム、北にラオスと、3国の中間に位置し、陸路で結ばれていることから、国境をまたいだ物流は古くから盛んだ。ECが登場する以前から、業者を介してタイやベトナムの製品を個人輸入することが広く行われてきたが、近年では越境ECの利用へと徐々にシフトが進む。2022年に5.1 % の経済成長(IMF)が予測されるカンボジアは、高齢化が進み、日本と同様、中高年向けサプリ市場の伸長が予想される。親日国で日本製の健康食品や化粧品に対しての信頼が厚いため、進出先として期待が高まる。

 

 カンボジアの越境ECは発展途上だが、LazadaShopeeといったポータルサイトが利用され始めている。カンボジア進出サポートの事業等を行うCIJD代表の寺嶋大貴氏によると、「カンボジアでは越境EC以外にも個人がFacebookページを立ち上げ、購入したい品を募り、タイのバンコクやベトナムのホーチミンへバスで買い付けに行くことが広く行われる。注文後、早い場合は翌日に商品が届くなど、利便性も高いことが特徴だ」という。こうした個人事業主が近年、次第に事業規模を拡大し、会社登記を行い貿易会社になる例も増えている。

 

 カンボジアの1 人当たりGDP1,513ドル(世界銀行、2020)と、ベトナム(2,786ドル)やタイ(7,189ドル)と比較すると低いが、大家族で暮らすことが多く、世帯収入全体で生活を賄っているため、特に若年層は給与を積極的に消費する傾向が強いという。20代の女性が越境ECで国外ブランドの化粧品を購入することも増えている。カンボジアでのECのプロモーションは、普及率の高いFacebookでのSNSが基本となっている。インフルエンサーの影響力も大きく、仲介業者がヘルスケアに強いインフルエンサーを紹介しているが、それ以外にも有名政治家が使っている、大富豪のセレブが使っている、といった情報も話題になりやすい。カンボジアは親日国であり、日本製品への信頼が厚い。70年代の内戦後に生まれた世代が多く、コア層は40代以上。健康食品では、大麦若葉や青汁、スピルリナといった製品が人気となっている。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1749号(2022.10.5)で
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