連載【ECビジネス入門塾⑪】 ECと店舗の良いとこ取り、視聴者と一体感生むポイントは?

 健康食品の新たな販売チャネルとして注目を集めるライブコマース。芸能人や影響力のあるインフルエンサーが自身のSNSで、お気に入りの商品を紹介することは、もはや珍しくない。今回、取材したのは地下アイドル・人気アパレル店員を経て、ライブコマーサー・起業家に転身。YouTubeのチャンネル登録数40万人超の人気ライブコマーサーのももち(牛江桃子)さん。自身がプロデュースした青汁を10分で3,000個完売させたという彼女にライブコマースへの考え方、視聴者に購入を促すコツなどを尋ねた。

 

 ライブコマースは、ネット販売でありながら実店舗のように、その場でお客様の不安を解消して、商品の購入に繋げることができる。視聴者側も場所や時間による制約を受けずに、実店舗のように商品を購入できる。私はライブコマースを実施する際、売上を伸ばすことより、顧客の心を動かすことを一番に考えている。モノが消費される上で重要なことは、「ユーザーとの信頼関係」「不安解消」「ワクワクの先の想像力」の3つだ。

 

 YoutubeなどのSNSの動画配信は、編集やカットができるし、自信がない部分はテロップで補正できる。嘘をついてもなんとなく上手くまとめられるが、視聴者との100%の信頼は生まれにくい。一方、ライブコマースは編集できない分、その時の感情が表情として出るので、動画配信に比べて、信頼関係を築きやすい。また、視聴者が商品に魅力を感じても、最終的に購買に至らないこともある。この場合は、商品への不安を完全に取り除けていないケースが多い。

 

 ライブコマースでは、視聴者のコメントにリアルタイムで回答することで、視聴者の不安を解消し、購入へと背中を押すことができる。不安を取り除いた後は、具体的に商品を使用するイメージをつけて貰う。商品に対してワクワクを感じて貰えれば、自然とモノは消費されていく。また、企業からお金を頂いて、商品をPRしている以上関連法規に係ることは、必ず事前にチェックしている。NGワードは、赤字でパソコンの画面に大きく貼るなどの対策を取る。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1743号(2022.7.6)で
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