特集【美肌】 コロナ禍で広がる美肌ニーズ、フェムケア市場拡大も追い風に

 新型コロナウイルスの拡大によるテレワークの増加、外出自粛などを背景に、2020年上半期は美容サプリメントの開発が落ち着いていた。2020年秋以降は、マスク着用の常態化、アルコール消毒の多用による肌トラブルのケア対策商材を求める消費行動が加速し、機能性表示食品を含め、商品開発が活発化している。このほどリクルートが発表した「コロナ禍の美容トレンド調査」(対象:女性3,150人)では、「コロナ禍で興味を持つようになった、または購入したアイテムの1位が「サプリメント」(21.3%)に。外出自粛を強いられたサロンユーザーが、“自宅ケア”を目的に「サプリメント」に興味を持ち、購入する傾向が強まったと分析。「外出機会が減る中で、メイクやファッションよりも、スキンケア、ヘアケア、ハンドケアを重視する傾向がある」としている。

 

 本特集で行った美肌原料サプライヤーへの聞き取り調査では、「副素材としての新規採用」「大手化粧品ブランド、異業種の商品化検討の進展」をあげる声が複数あった。前者では、ダイエット、アイケア、スポーツ対応サプリメントの差別化素材としての新規採用が目立つ。とりわけ、伸長著しいプロテイン製品への配合提案が進んでいる。『AGハーブMIX』を提案するアークレイグループでは、「(マスキング機能が高く)プロテインなどとも相性が良い。機能性だけでなく、飲みやすさもの向上にも貢献でき、総合的な付加価値向上が期待できる」としている。アスタキサンチンのサプライヤーである富士化学工業では、「機能性表示が可能な美容・アイケア機能が評価され、女性用プロテイン製品への採用実績が増えてきた」とするなど、アップトレンド市場へのマーケットインが進んでいる。

 

 後者では、“フェムケア”をテーマに、女性に特化した商品開発が活発化しており、美肌・美容素材は欠かせない存在に。フェムケア市場の拡大に合わせて、参入機会を窺う某異業種大手では、「美容、ダイエットをコンセプトとしたサプリでの商品化を決めた。既存の訪販ルートを活用して展開していく」とする。某有名化粧品メーカーでは「これまで化粧品を軸に事業展開してきたが、フェムケアサプリの開発は大きなテーマに。主力化粧品と親和性のある美容素材を常に探している」としている。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1741号(2022.6.1)で
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