連載【ECビジネス入門塾⓾】 修正効かないライブ配信、インフルエンサーへの教育を忘れずに

 健康食品や化粧品をライブコマースで販売する場合も、リアル店舗やEコマースと同じように、薬機法や景品表示法などの関連法規を十分に理解する必要がある。特にライブコマースは、ブログやHPの商品紹介記事とは異なり、後から修正が効かない分、より注意が必要だ。ライブ出演者が企業の製品開発担当者、マーケティング責任者の場合は、その辺りの知識を持っているため、何かトラブルになることはほとんどない。一方、人気のあるインフルエンサーを出演させる場合は、事前に薬機法について説明し、台本にも、「ニキビに効きます」ではなく、「肌荒れを防ぎます」という風に、具体的な表現の仕方を入れ込んでおくことが重要だ。

 

 またライブコマースでは、配信中に常に視聴者からコメントが入る。インフルエンサーへのコメントの多くは、「○○ちゃん、可愛い。こんにちは」「●●君、この番組に出ているのですね」のような他愛のないものが多い。「この成分は、どう効くのですか?」という風に、具体的な効果・効能に関する質問は少ない。ただ出演者には、事前の打ち合わせで、できるだけ商品の見た目とか、自分が使った感想を中心に貰い、商品の具体的な機能については、あまり語らせないようにした方が良い。バックヤードに企業の担当者をつけて受け答えについてアドバイスを送ること、具体的な効果の説明が求められる場面では、担当者から直接、受け答えさせることも、リスクを回避する上で、有効な手段となる。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1741号(2022.6.1)で
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