特集【アーユルヴェーダ】 活用ハーブ6,000種超、未病・治療中心に利用拡大

 アーユルヴェーダでは、副作用のない自然のハーブを伝統医療に活用し、医薬品やサプリメントとして摂取することはもとより、ライフスタイルの改善や、ヨガの実践などを組み合わせることで免疫を高め、疾病の原因に働きかける。活用ハーブは6,000種を超え、総合的な体質管理術と膨大な臨床試験に基づいた理論体系で構成されている。インド政府では、アーユルヴェーダを“予防と治療で活用できる比類なき伝統医学の遺産”と位置付け、専門に管轄するAYUSH省(AYUSH: アーユルヴェーダ(Ayurveda)・ヨガ(Yoga)・ナチュロパシー(Naturopathy)・ユナニ(Unani)・シッダ(Siddha)・ホメオパシー(Homeopathy)の6つの伝統健康法の頭文字を取った略称)を通じて、伝統的な健康管理体系の国際振興に注力。

 

 世界的な高齢化、医薬品の副作用の問題、生活習慣病の増加などを背景に、安全、安価、効果的な医療としてWHO(世界保健機関)も推奨。コロナ禍においては、AYUSH省とWHO開催の『アーユルヴェーダ医療、ユナニ医療、シッダ医療における診断及び用語国際閣僚級会議2020』(ICoSDiTAUS 2020)において、『伝統医療の診断データ収集及び分類に関するニューデリー宣言』が採択され、代替医療分野での科学的検証が世界的に広がっている。

 

 国内でも、アーユルヴェーダ関連で新たな取り組みが見られる。主要サプライヤーは、自然治癒力に着目して活用される6,000種以上のアーユルヴェーダ素材の中から、インド法人や提携企業などを通じ、エビデンス情報を含め独自の素材を提案。アーユルヴェーダを代表する素材であり、サンスクリット語の語源に“看護婦”の意味合いを持つアムラをはじめ、ウコン、ジンジャー、ギムネマシルベスタ、黒胡椒、ターミリアベレリカ、トゥルシーなどが流通。一方、化粧品では、界面活性剤による毛髪・皮膚関連細胞のダメージに着目した新規ヘアケアコスメなどが登場している。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1739号(2022.5.4)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら