米国研究チーム、ラムナン硫酸の抗SARS-CoV-2活性を確認

 米国レンセラー工科大学およびミシシッピ大学医療センターらの研究チームは、緑藻類ヒトエグサ由来のラムナン硫酸(RS)が、COVID-19の原因となる病原体である重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-Cov-2)およびデルタ変異株に対して強力な抗ウイルス活性作用を確認した。研究成果は、国際的な医学誌『Marine drugs』に論文掲載された。

 

 SARS-Cov-2は、ウイルスのスパイクタンパク質(Sタンパク質)を介して標的細胞に侵入することが知られており、標的細胞の表面に存在する因子として、①アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)、②ヘパラン硫酸(HS)が重要な役割を果たす。今回の試験では、RSの抗ウイルス効果を示すために、HSの一種であるヘパリンをHSとして固相化し、Sタンパク質の結合ドメインとヘパリンとの結合率を表面プラズモン共鳴(SPR)法で調べた。ヘパリンとRSを競合させ、結合阻害を調べた結果、RSはヘパリンよりも強力にSタンパク質に結合し、ヘパリンへの結合に対する競合的な阻害作用を示した。疑似ウイルス粒子のヘパリンへの結合に対しても同様の結果を示した。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1733号(2022.2.2)で
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