特集【兵庫県】 〝ものづくり〞県の強み、健康産業で発揮

 全国有数の“ものづくり”県として知られる兵庫県。歴史や風土、産業などの違いから、摂津(神戸・阪神)、播磨、但馬、丹波、淡路5地域に分けられ、重工業や醸造業、食品加工業、農林水産業など様々な産業が発展してきた。技術力に優れる製造事業者が多く、日本盛や大関など名だたる清酒メーカーが集積するほか、ヒガシマル醤油など醤油メーカーも多く地場産業として栄えている。

 

 こうした背景から、独自のノウハウを生かした発酵技術などをベースに健康食品や化粧品の製造・販売を手掛ける事業者も目立つ。ヤヱガキ醗酵技研は、酒造りの発酵技術を活用した麹菌・酒粕由来の機能性素材を供給。また、紅麹菌を培養して得られた紅麹色素をはじめ、400種類以上の食品用着色料を保有。健康食品向けにも利用が進む。姫路、たつの市は国内有数の皮革産地で、にかわ(膠)製造が盛んだったこともあり、ゼラチン・コラーゲンの製造を手掛ける事業者が点在する。旭陽化学工業は、国内唯一の一貫生産体制を構築。コラーゲンペプチドの供給量はトップクラスを誇る。今春には兵庫県から「ひょうごオンリーワン企業」に認定された。

 

 受託・加工分野では、日本ランチェスター工業、ビーエイチエヌ、ファインなどが健食GMP工場を構える。日本ランチェスター工業は、国内のみならず、海外OEMも伸長。今期・受託事業の売上は前年比2ケタ増を見込む。西宮市に工場を置く太邦は、健康食品の抽出・濃縮に特化した受託加工事業を展開する。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1728号(2021.11.17)で
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