連載【シン・EC戦略⑨】 OEM編① 代理店とEC戦略を議論、AI駆使し製品開発を後押し
化粧品OEMメーカーの㈱ベイコスメティックス(大阪府泉佐野市)は、設立3年連続で最高益を更新している。OEMメーカーでありながらEC戦略を活用した製品提案や販促支援まで行う。短納期とAIを駆使した販促支援が評判を呼び通販企業などからリピート注文が好調という。今年7月に新社長に就任した早瀬本基氏に話を聞いた。
── 急成長できた要因は
早瀬氏 当社も化粧品販売に参入して間もない頃はOEMメーカーに製造依頼をしていた。その中で、ベンチャー企業にとってリードタイムが約4〜 5ヵ月掛かり、前金という業界特有の慣習に課題を感じた。製造工程を見直したところ、容器の納品に時間が掛かっていたことが問題と判明した。そこで、海外の容器メーカーと提携してリードタイムを短縮し、同時にキャッシュフローの問題を解決した。通販会社など多くのブランドもリードタイムとキャッシュフローの課題に直面していており、当社がOEMメーカーとしてこの 2つの課題解決を行った結果、多くの顧客の支持を得ることができた。もう一つの要因は、ただ作るだけでなく販売支援まで行い、顧客の戦略的パートナーになれたことだ。
── どのような販売支援を行っているか
早瀬氏 当社はマーケティング会社でもある。市場分析から広告戦略まで行っており、豊富な知見を生かし、製品開発から販売支援まで一気通貫で支援している。社内では、Amazonや楽天などのランキングからトレンドを分析し、同時に海外でどのような原料やブランドが人気かなど情報収集も行っている。つまり、売れている情報、売れる前の情報を駆使して商品開発ができるのが強みだ。また、広告代理店とも連携を取り、最適な販売方法など常に情報収集して、顧客にフィードバックしている。広告代理店とトレンドの作り方など、EC戦略についても議論できるOEMメーカーは多くはないと思っている。
── トレンドの見つけ方
早瀬氏 現在は韓国を中心とした海外のトレンドを追っている。韓国には、「アヌア」などの有名ブランドだけでなく、売上10億円程度の中小ブランドでも面白い製品を発売している。また、モール系ECサイトやSNS、デパコスなど、あらゆるチャネルのトレンドを研究し、AIを活用して製品開発を行っている。ChatGPTやClaude、 Geminiなど様々なAIを取り入れ、各営業担当もそれらを使いこなし、顧客に提案している。つづく
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