クローズアップ【幹細胞培養液/エクソソーム】 エクソソームが健食でも活用広まる
化粧品開発の現場では、ヒト脂肪由来幹細胞コスメをはじめ、歯髄や臍帯、臍帯血を由来とするヒト幹細胞コスメの開発が活発化している。話題の成分PDRNを組み合わせたプリミックス原料活用も見られる。また、脂肪由来など間葉系幹細胞のほかに、iPS細胞培養上清液を活用した化粧品も注目されている。iPS細胞は、ノーベル賞を受賞した分野でもあることから、日本が世界に誇る技術を化粧品に応用できると、業界関係者から期待が寄せられている。幹細胞が分泌する「エクソソーム」と呼ばれるタンパク質も注目されている。エクソソームは、幹細胞から分泌されるnm(ナノメートル)程度の微細な細胞外小胞体。CD63と呼ばれるタンパク質を保持しており、細胞間の情報伝達の役割を担うことから、再生医療分野で利用が期待されている。化粧品では効果効能は謳えないが、エクソソームは由来原料の成長因子が含まれていることから育毛サポートや創傷治癒、ターンオーバーなどエイジングケア化粧品の開発は広がっている。本紙が今年6月に化粧品受託メーカーを対象に行った調査では、「幹細胞培養液およびエクソソーム」は、人気素材ランキング2位だった。エステサロンや化粧品メーカー関係者からは、「日本が戦える成分」「まだ研究が始まった成分で様々な可能性が広がっている」などの声が聞かれた。
一方、食品用途では、数年前からプラセンタ由来のエクソソーム入りサプリメントが発売され注目を集めた。大手のエステサロンでもエクソソーム入りプロテインを発売するなど美容系ブランドからジワリと広がっている。ロート製薬は今年7月、ロンジェビティ事業の一環として「フィトエクソソーム」の開発を発表した。健食ODMの日成興産は、エクソソーム配合のサプリメントODMを推進していくという。東京大学発ベンチャー企業のTIME TRAVELERは、パセリ由来エクソソームのサプリメントを2025年に発売。現在、米国のXPRIZE財団が行う賞金総額1億ドルのコンペティション「XPRIZE Healthspan」のファイナリストに選出されている。このほかドラゴンフルーツやモリンガから抽出したエクソソーム入りドリンクなどが上市されるなど商品増加に伴い、認知度も向上している。つづく
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