特集【北陸企業ガイド】 健食・サプリの一大生産拠点に名乗り
日本海や富山湾に面する一方、北アルプスや白山連峰など標高2,000mを超える数々の山岳地帯を背にする北陸エリア。農海産物や上質な水源など、豊富な地域産物を有する。日本海側で随一の工業圏として、地場産業を基礎とした技術力に優れたシェアトップ企業も多い。北陸新幹線の福井県敦賀市までの延伸により、首都圏から2~3時間でアクセスが可能な利便性に優れた地域。また、富山大学、金沢大学、福井大学など、アカデミアも充実しており、産学連携も盛んだ。なかでも北陸エリアの健康産業を牽引する富山県は、古くから「とやまの置き薬」で知られ、医薬品関連企業が100社以上集積するほか、容器・包装資材、パッケージ印刷等の周辺産業も盛んなエリアだ。県下には、医薬品製造で培った製剤化技術をいち早く健康食品・サプリメントの製造に転換した企業、医薬品原料に加え、健康食品原料の供給を展開する企業も少なくない。
アスタキサンチン原料で世界トップシェアの富士化学工業、国内唯一のαリポ酸製造企業の立山化成、医薬品原薬や健康食品、食品添加物の原料商社である金剛薬品をはじめ、国内で最初に米国GMP認証を取得した健食ODM/OEMメーカーのバイホロン、独自性の高い自社製品を軸としたODM事業が好評の協和薬品、医薬品製造で培った新技術「コーティングビーズ」で健食市場に参入した陽進堂ホールディングスなど、全国的に知名度の高い企業が多く本社工場を構える。他にも近年健食・サプリのOEMで存在感を増すエスビーケー・トヤマ、小ロットOEMに対応する富山薬品や明健舎、アニマート製薬、丸剤を得意とする渡邉薬品、充填包装に特化する啓伸――などが所在する。また、“水の王国”とも呼ばれる富山県では、北アルプスの伏流水や富山湾の海洋深層水など、豊富な水資源を活用する飲料メーカーも多い。富山湾海洋深層水を用いた経口補水関連製品が好調の五洲薬品、健康・美容飲料やゼリーのODM/OEMメーカーとして知られるトンボ飲料、小ロット対応の飲料受託メーカー・喜八食品、八千代ドリンクスなども県下に本社・工場を構える。県下では、日健栄協の健康食GMP認証取得工場が13社・14工場、日本健康食品規格協会の原材料GMP認証取得工場が2社の合計16工場が、健康食品GMP認証を取得している。BCP対策も重要視される中、静岡や岐阜、埼玉などに継ぐ、健食・サプリ一大生産地としての存在感を高めつつある。
石川県では、健食・サプリの受託加工・製品OEMに注力するジャパンウェルネストレードが所在。JFS-B認証取得の本社工場には、乾燥機、粉砕機、全自動・半自動ハードカプセル充填機、スティック充填機、計数充填機などを設備。原材料の選別から洗浄、乾燥、粉砕、製品化までを一貫して手掛ける。自社倉庫で包装、箱詰めなどセットアップにも対応。同社は40年以上に亘り、スッポンの養殖から商品化、全国主要都市の直営店16店でスッポン商材等を直販する金沢すっぽん堂本舗グループとしても知られる。福井県では、ホタテの貝殻を原料とした天然カルシウム素材シリーズ『海の恵みの贈り物』を30年以上に亘り製造販売するカワイマテリアルが所在する。同社は、県の特産品を活用したアップサイクル食品の開発や、国産梅原料の供給も手掛ける。つづく
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