特集【フェムケア・フェムテック】 インナーケアでサプリ利用進む

 女性特有の健康課題を解決する製品・サービスの「フェムケア・フェムテック」。市場は、吸水ショーツなどが火付け役となり、2020年頃辺りから注目度が増した。また、女性の社会進出に加え、ジェンダー平等意識の高まりなども背景に、市場形成が加速した。さらに、国もフェムケア・フェムテックの利活用を推進。経済産業省によると、女性特有の健康課題による社会全体の経済損失は、月経随伴症が年間約6,000億円、更年期症状が約1.9兆円、不妊治療が約3,000億円などと試算している。今年5月には、「企業・自治体等向け女性の健康課題の解決に向けたフェムテック導入ガイダンス」を公表。働き方改革や健康経営を推進する企業が増える中、市場参入の後押しに繋がると共に、ヘルスケア産業にとって大きなビジネスチャンスとなっている。 市場では、デリケートゾーンケア、PMS(月経前症候群)ケア、妊娠・産後ケア、更年期ケアなど、女性のライフステージごとに生じる様々な悩みに対応した製品・サービスが登場している。矢野経済研究所が昨年11月に発表した調査では、2024年のフェムケア・フェムテック市場は約803億円と推計。2025年は前年比110.5%の約888億円を見込む。

 

 こうした中、健食業界も成長分野と捉え、素材開発、製品上市が活発に。参入企業も多く、ロートグループの天藤製薬は、昨年フェムケアブランドを立ち上げ、ボディ用保湿クリームを上市。今年に入り、ECで機能性表示食品3品の販売をスタートした。最近では、4月に通販メーカー・キューサイがフェムケア事業に参入。サプリメント4品を上市している。 フェムケア領域の機能性表示食品では、「月経」「膣内環境」「膣内の調子」「末梢部位の体温を維持」「中高年女性の排尿」「ミドルエイジの方の骨の成分の維持」などの文言を表示したサプリメントなどが流通。新商品では、山田養蜂場が、中高年女性の一時的な体調変化にフォーカスした機能性表示食品(機能性関与成分:ローヤルゼリー由来脂肪酸(10-ヒドロキシ-2-デセン酸、10-ヒドロキシデカン酸))を上市。7月下旬に販売する。

 

 このほか、販売メーカーからは、「女性誌では、フェムケア・フェムテック特集が定番になり、対策として健康食品の選択肢があるということがユーザーに知れ渡り始めた」「ブームが一段落したものの、参入企業は相変わらず多い」「デリケートゾーン向けソープを取り扱っているが、売り場では、生理用品コーナーだけなく、ボディソープコーナーにも置いて貰えるようになった」など、市場の広がりを実感するコメントが多数聞かれた。一方、「女性が美容、ダイエットに掛ける費用は高いが、フェムケアの優先順位はまだ高くない」「毎日の悩みでない場合もあり、我慢する女性が多く、継続利用に繋がり辛い」など、販売の難しさを口にするコメントも。こうした中、「日常使いになるような商品コンセプト、提案が必要」「“フェムケア”では伝わり辛い。ヘルスクレームをダイレクトに言える機能性表示食品が存在感を増す」といったコメントも聞かれた。つづく

 

 

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