「第43回日本微量栄養素学会学術集会」、各栄養素に存在する特異的な摂取調節システムの一端を紹介

 日本微量栄養素学会主催による「第43回日本微量栄養素学会学術集会」が6月20日、京都リサーチパーク(京都市下京区)で開催された。特別講演で登壇した京都大学大学院農学研究科食品生物科学専攻栄養化学分野の佐々木努教授は、「栄養ベースの摂食調節における臓器連関システムの役割」と題し講演。佐々木氏は、生体恒常性を維持するために、「栄養ベースの摂食調節」に着目し、各臓器の需要や食事による供給を伝える「代謝シグナル」を脳が感知して「いつ、何を、どれだけ食べるべきか」を判断し、食行動を制御するメカニズムの解明を進めていることを紹介。特に生活習慣病においては、飲食に関わる健康課題の解消が重要になるが、これまでの研究はエネルギー(カロリー)収支が中心であると指摘、そこでカロリーとは異なる栄養素特異的な生体ニーズが存在し、それぞれに摂取節システムの存在が示唆されると述べた。

 

 佐々木氏は、研究の一端として、単純糖質への嗜好性の制御メカニズムの一部を、臓器連関の視点から解明した実験、アルコールへの嗜好性の制御メカニズムの一部を、臓器連関の視点から解明した実験、中鎖脂肪酸トリグリセリドに特異的な食欲が存在し、その食欲の調節に肝臓を中心とした新しい臓器連関システムがあることを見出した実験の詳細について解説した。また、タンパク質の摂取調整システムの解明にも現在取り組んでいることを明らかにした。この他、栄養ベースの食欲調節に関する佐々木氏の知見や関連文献を中心に紹介すると共に、微量栄養素の摂取調節システムの有無についての考察も述べた。つづく

 

 

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