【インタビュー】 売場設計とクーポン施策でドリンク購買を再構築
㈱ファミリーマート 飲料・酒・煙草部 飲料・加工食品グループ 吉井真生 氏
㈱ファミリーマートは、ゼリー飲料や栄養ドリンク市場が伸び悩む中、商品特性に応じた売場設計とクーポン施策の強化を通じて、購買効率の向上と新規顧客の獲得に取り組んでいる。衝動買いと目的買いを切り分けた陳列による選びやすさの向上に加え、自社アプリ「ファミペイ」を活用した販促を組み合わせることで、多様化する利用シーンへの対応と次の成長機会の創出を図っている。
ーー購入動線などを意識した売場づくり
コロナ禍以降に市場を拡大させてきたゼリー飲料は、商品バリエーションの増加による市場の飽和感に加え、猛暑による外出控えの影響もあり、伸長率は鈍化傾向にあります。栄養ドリンク市場でも、物価高騰を背景としたユーザー離脱や、低価格帯商品へのシフトが進んでいます。こうした環境下で、店頭の陳列では「商品特性に応じた選びやすさ」を意識しています。ゼリー飲料や美容・健康飲料など、購入時の気分やシーンによって選ばれやすい商品については、お客さまの目線の高さに配置。栄養ドリンクや二日酔い対策飲料など、明確な目的買いが多い商品については、下段での展開を基本としています。衝動買いと目的買いを切り分けた売場設計により、限られた棚スペースの中で選択効率を高めています。
ーー推し活でヒット商品も
売れ筋商品は『リポビタンD』『inゼリー エネルギー』『オロナミンC』がトップ3を占めます。注目すべき動向は、「キレートMUKUMI」の伸長です。「推し活」や「成人式」など、イベント時の必需品として若年層を中心に支持を集めてきましたが、近年は40〜50代層にも支持が広がり、購入者層が拡大しています。さらに、インバウンド需要の回復を背景に、観光地店舗でのまとめ買いも増加傾向にあり、用途や購入動機の多様化が進んでいます。ゼリー飲料については、コロナ禍における自宅療養者向け支援物資としての活用を通じ、「体調不良時の対応」という利用シーンを獲得しました。2023年には『inゼリー ブドウ糖』が話題となり、新たな顧客層を開拓しました。今後も新規顧客獲得を目指し、これまで以上に多様なニーズや利用シーンに対応した機能展開を行うとともに、売場づくりや販促手法の見直しにも挑戦していく方針です。つづく
詳しくは健康産業新聞1838号(2026.6.17)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら