特集【食物繊維】 米国で食物繊維が一大トレンドに浮上

 米国消費者の48%が積極的に食物繊維を摂取していると回答しており、ファイバーは「理解しやすく、効果を実感しやすい」栄養素として再評価が進む(市場調査会社・Innova Market Insights調べ)。米国における腸活では、イヌリン、難消化性デキストリン、レジスタントスターチなどの発酵性食物繊維が注目されている。腸内細菌のエサとなるこれらの素材は、腸内環境改善に加え、血糖コントロールや満腹感・体重管理など複数の健康価値が支持されている。用途は従来のシリアル、ベーカリー、スナックに加え、プロテインバー、プロテインドリンクなどへ急速に拡大。特に「食物繊維入りプロテインシェイク」は米国で人気カテゴリーとなっており、20gのプロテインに約8gのプレバイオティクスファイバーを配合したLabrada『Lean Body RTD』などが市場を牽引している。米国では、2026年以降もファイバー強化食品の拡大が予測されている。ファイバーとプロテインを組み合わせた商品開発が進み、プロテインバー、スポーツニュートリション、ダイエット食品などへの採用が広がっている。

 

 腸活市場では短鎖脂肪酸(SCFA)を介した全身作用へのアプローチが進んでいる。新たなプレバイオティクス素材は今夏、1日500mgの少量で腸内環境を効率的に改善する「リンサイド」のサンプルワークがスタート。特にバクテロイデス門を増殖させる次世代素材としての提案が加速している。発酵性食物繊維は、イヌリン、難消化性デキストリン、大麦β-グルカン、レジスタントスターチなど。これらは大腸で腸内細菌により発酵され、SCFAを産生する。従来の「食物繊維=整腸」という枠を超え、どの繊維がSCFAを産生するかという機能性の質が重視され始めている。なかでも、トクホ・機能性表示食品の多くに採用実績がある機能性素材「ファイバーソル-2」は、血糖値や中性脂肪、内臓脂肪へのトリプルヘルスクレームに加え、新たに1日5gでの腸内環境改善の届出準備を進めるなど市場を牽引しており、「短鎖マーク」も取得している。さらに、高い発酵性を有するグアー豆由来の「サンファイバー」も、便通改善のみならず、肌のバリア機能やうるおい、肌弾力といった「肌の健康」に関する表示が可能となっており、SCFAを介した全身作用へのアプローチは各領域で確実に具体化している。

 

 SCFAは大腸上皮の主要エネルギー源であると同時に、短鎖脂肪酸のシグナルを受け取るGPR41/43受容体を介して、腸管を超えて全身に作用が及ぶことが明らかになっている。酢酸はエネルギー代謝や食欲調整、プロピオン酸は糖代謝や肝臓での脂質合成抑制、酪酸は抗炎症や免疫調整、大腸バリア機能強化など、多面
的な生理作用をもつ。これらの基礎作用が、近年注目される“全身作用”の根拠となっている。つづく

 

 

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