特集【注目の機能性キノコ】 SNSから医療機関まで多チャネルに拡大 

 SNSなどで機能性キノコを配合したコーヒーが話題になっている。キノココーヒーは、冬虫夏草やヤマブシタケ、霊芝などを配合し、天然甘味料で味付けした機能性ドリンク。『アダプトラテ』や『COFFEECLUB』などスタートアップはじめ、機能性キノコメーカーのTK製薬も開発を進めている。『アダプトラテ』は、発売から1年程度だが、アマゾンの売上ランキングでも上位に食い込み、同社の話では、短期間でキノココーヒーの売上が伸びているという。同じくキノココーヒーを販売するスタートアップ・CLUB CLUBでは販売開始1 年を待たずに売り切れとなった。同社製品は、ヤマブシタケなど13種類のキノコにエチオピア産コーヒーを配合し、機能性と味にこだわっている。イベントやSNSで発信したところ、若者から反響があり、さらに伊勢丹など大手販売店の取扱いにも繋がった。主にリラックスやエネルギー補給を目的に、20~30代の若年層の支持を受けている。一大市場とまではいかないが、この流れは今後も続くとみられる。

 

 流行の背景には、米国の「マッシュルームコーヒー」の人気が要因として挙げられる。3年程前から、シイタケやヤマブシタケパウダーを配合したインスタントコーヒーが登場。カフェインを含まないリラックスドリンクとして浸透している。インフォーママーケッツグループが今年3 月に米国で開催した世界最大の健康自然食品展「ナチュラルプロダクツエキスポ」では、キノコを配合したサプリメントや健康食品の出展社が100社近く見られた。年々増加傾向になっている。キノココーヒーに加え、ヤマブシタケや霊芝を配合したサプリメントが脳機能や抗疲労対策向けにトレンドにもなっている。新たに「Tremella(シロキクラゲ)」「Agarikon(エブリコ)」と呼ばれる品種の展示もあり注目を集めた。

 

 ロート製薬は昨年末、機能性キノコサプリメントなどを販売するシンガポールの大手メーカー・余仁生を約880億円で買収した。今年3 月には、冬虫夏草のサプリメントを自社ECサイトで販売し、「出足は上々」と話す。また、5 月11には、霊芝サプリメントの販売も開始した。60年以上、菌類の研究を行う菌蕈研究所は、原木シイタケなどの研究に注力する一方、「霊芝やタモギタケなど健食向けキノコの研究について問い合わせが増えている」という。市場のニーズを受け、同研究所では、機能性キノコの研究も強化していくという。また今回の取材では、異業種から大手企業が健食向けサプリメント参入を計画しているなどの話も聞かれた。つづく

 

 

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