ZOOM UP【食品分析検査】 制度変更と領域拡大で検査需要高まる
食品分析検査分野では近年、制度変更を背景とした需要拡大が続いている。なかでも、PFAS(有機フッ素化合物)の一種であるPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(ペルフルオロオクタン酸)に関する規制強化の動きに注目が集まる。4月1日から、水道法改正によってPFOS・PFOAの検査項目が水質基準に格上げされ、水道水やミネラルウォーターに対して原則3ヵ月に1回の水質検査が義務付けられた。対応を進める食品製造企業や検査機関も増えており、関連分析の需要は拡大している。また、4月1日 からアレルギー表示の義務表示対象品目にカシューナッツ、推奨表示品目にピスタチオが新たに加わった。同日にカシューナッツの公定検査法も公表されたことから、食物アレルゲン検査への引き合いも高まっている。
食品分析検査への需要拡大と共に、検査項目も増加している。食の安全分析センターでは、4月から一度に50成分以上を同時に測定できる一斉分析検査サービスを開始した。日本食品分析センターでは、ビタミン分析などの工程における自動化・ロボット導入など、検査精度を維持しつつ処理能力を高める取り組みを進めている。食品分析開発センターSUNATECでは、賞味期限設定のための保存試験が引き合い増にある。山口県予防保健協会・食品環境検査センターでは、未利用資源から有用成分を見出す分析メニューが、新たな価値創出を支える基盤としての役割を担っている。味や香り・食感に着目した分析検査を提案するのがハウス食品分析テクノサービス。感覚的要素を数値化し、機器分析と官能評価を組み合わせることで製品特性を可視化する取り組みを行っている。
このほか、海外の輸出入に対応した検査需要も高まりつつある。特にアジア圏やEU向けでは、規制の違いや更新頻度の高さから自社対応が難しく、分析機関への依頼が増加している。輸出時の証明書発行や規格適合の確認などのほか、検査に付随する実務支援のサービスなどがある。近年のトレンドでは、検査結果に対するアフターフォローやコンサルティングといった支援サービスを強化する動きが広がっている。つづく
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