【調査データ解説】 26年上期、過半数が増収達成も…勢いは鈍化
本紙編集部では、今年3月中旬から4月上旬に掛けて、水素商材の取扱各社に訪問取材およびアンケート調査を実施、45社から回答を得た。ここでは、2026年上期の経営状況および業績、取り扱いアイテム、販売チャネル動向、海外取引状況から、2026年通期の経営見通しまで、調査データを交えて水素商材市場の最新情報をレポートする。
【経営状況】
今年上期の経営状況について「良かった」との回答は、昨年調査と比較して9.9ポイント減の44.4%となった。「良かった」と回答した企業からは、「水素吸入器の売れ行きが好調だった」「新製品の水素水生成器の売れ行きが伸びている」「水素発生原料の供給が好調」「水素入浴料の売れ行きが伸びた」―― などのコメントが聞かれた。一方、「悪かった」との回答は同0.2ポイント増の8.9%、「どちらともいえない」との回答は同9.7ポイント増の46.7%。「悪かった」と回答した企業の多くは容器入り水素水メーカーで、「特に新製品の発売もしておらず、販促費用も一切掛けていない」とのコメントが見られた。「どちらともいえない」と回答した企業の中には、ここ数年の水素商材市場の拡大を後押ししてきた水素吸入器のメーカーも少なくなかった。主な理由には「医療機関向けの導入が一巡した」「競合が増えているため」「中国との関係悪化で輸出に影響している」―― といったコメントが聞かれた。
今年下期の経営見通しについては、「良くなる」との回答が55.6%。昨年調査との比較では16.1ポイント減となった。増収を見込む企業も同21.1ポイント減の53.3%に留まっている。過半数は明るい経営見通しおよび、増収を見込んでいるものの、2026年通期の水素商材市場は、楽観視はできない状況のようだ。
【取扱アイテム(複数回答)】
今回、各社に水素商材の取り扱いアイテムを複数回答で聞いた調査では、昨年2位の水素水生成器(サーバータイプ、スティックタイプ含む)が25票でトップ。昨年調査でトップの水素吸入器は今回21票で 2位となった。3位の水素サプリメント17票、4位の水素化粧品16票、5位の水素発生原料13票以降は、昨年調査と同様だった。市場で売れ行きの良いアイテムを取り扱う企業が多い傾向は続いている。
【主な販売チャネル(複数回答)】
各社に原料供給、卸売・直販、OEM先を複数回答で聞いた調査では、「メーカー・商社」では、昨年調査と同じく化粧品、健康・医療機器、健康食品のトップ3は変わらず。「店舗販売」も昨年調査と同様、薬局・薬店・DgSと健康・自然食品専門店、百貨店がトップ3。最近は有名百貨店に水素吸入器のポップアップを出店するメーカーも出始めているとはいえ、全体的に水素商材は、店舗販売での流通が少ないことがうかがえる。「無店舗販売」では昨年調査同様、通販、ネットワーク(MLM)、宣講販がトップ3となった。通販にはメーカー直営のオンラインショップも入るため、得票数と売上規模は必ずしも比例しない。ただ最近は、楽天市場への出店をはじめ、SEO対策やSNS、WEBマーケティングを駆使して、ネット通販で売上を伸ばす企業も見られ始めている。
水素商材最大の販売チャネルは、体験を伴う販売が可能な「施設」だ。今回も昨年調査同様、エステサロンがトップ。2位は治療院・施術院、3位は医療機関となった。4〜 6位も細かい順位は、年によってばらつきがみられるものの、フィットネス・スポーツ施設、リラクゼーション施設、理美容室が続く。この他、ランク外ながら動物病院やペットサロンといった回答も 7票みられた。
【輸出実績】
海外輸出実績については、「輸出実績がある」との回答が昨年調査より1.3ポイント減の57.8%となり、依然として過半数が輸出実績を持つことがわかった。水素の有用性に関する論文は、世界中で発表されており、水素医療やヘルスケア分野での水素商材のニーズは世界的に高まっている。輸出実績のある国については、今回もトップは中国(香港含む)。2位の台湾、3位の米国など上位は昨年と変わらず。東アジアや東南アジアに加え、今回の調査では、英国やスペイン、ポーランドなど欧州諸国、ドバイ、サウジアラビアなど中東諸国の回答も見られた。
輸出実績のある企業に総売上高の内、輸出の占める割合を聞いた調査では、昨年調査では1〜9%が44.4%で最も多く、10〜29%が33.3%だったのに対し、今回の調査では、10〜29%が45%、1〜9%が35%となり、総売り上げに占める輸出割合の増加が見られた。なかには50%以上、70%以上と海外を主戦場とする企業も。また今回の調査では、1社で16ヵ国や25ヵ国に輸出実績を持つ企業も見られた。今後の海外輸出の見通しを聞いた結果、「さらに伸びる」との回答は昨年調査より2.3ポイント増の69%となった。
つづく
詳しくは健康産業新聞1834号(2026.4.15)で
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