【話題追跡】 「CBN」指定薬物に、業界に打撃

 厚生労働省は3月18日、CBN(カンナビノール)を新たに「指定薬物」に追加する省令を公布した。6月1日に施行する。意見募集では反対を含め878件もの意見が寄せられたが、「指定薬物」とすることで幕が下りた。 CBNは、大麻草に含まれるカンナビノイド化合物の一種で、CBD(カンナビジオール)やCBG(カンナビゲロール)と同様、THCのような精神作用や依存性がなく、抗炎症や睡眠改善向けにサプリメントやクッキー、グミなどに利用されてきた。また、一部では医師が治療目的で用いている。CBDほどの市場はないが、最盛期で50億円以上の市場規模と言われている。

 

 CBNがクローズアップされたのが、山梨学院大学の学生が昨夏、CBN入りクッキーを食べて寮の窓から飛び降り大けがをした件。メディアで大きく報道された。昨年10月の厚労省・薬事審議会指定薬物部会では、CBNで健康被害事例が4件発生していることを報告。中枢神経系への作用等を踏まえて、「指定薬物に指定することが相当」と判断した。CBNの薬物指定について、CBD議連やCBD関連業界が反対意見を出し、指定薬物の交付は一旦見送りになった。パブコメ募集を行い多くの反対意見が出たが、厚労省では部会での判断を受けて3月18日、CBNを指定薬物に追加する省令を公布。6月1日より施行され、「CBNを含有する製品の製造、輸入、販売、所持、使用などが禁止される」とした。

 

 これまでCBNの原料や製品を販売していた企業は、大きな打撃を受けている。指定薬物になることを見越し、CBNを除去した製品作りなど、製造プロセスを一から見直す動きも見られた。必要な人に届けるべく「指定薬物輸入監視要領」に則り手続きする企業、新たな製品の軸を探すべく、事業を見直す企業もある。残る課題として業界から指摘されてい
るのが、THCがCBNに変性される点だ。CBD製品のTHCは0.1ppmが上限値とされているが、万が一CBNに変性された場合の対応を懸念する声が挙がる。日本カンナビノイド関連団体(JCF)代表理事の須藤晃通氏は、この変性問題について厚労省と連携を取り、法令順守と正しい情報発信を徹底していくとしている。つづく

 

 

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