デジタル取引・特商法検討会、ネット取引の「悪質手法」で対応案

 消費者庁は3月16日、第3回「デジタル取引・特定商取引法等検討会」を開催、インターネット取引において、取引条件を誤認させる手法と、執拗・威迫などの攻撃的手法の2種類を“悪質”と捉える案が示された。また、アップセルで取引条件を誤認させる手法など、実態を踏まえた対応の必要性が指摘された。会合では、通販の広告でも電話勧誘販売と同様の表示義務化を求める意見もあった。検討会は、環境の変化を踏まえた新たな取引ルールと、近年被害件数が増加している取引等への対応を議論するもので、「悪質な取引」への対応を強化すべきとの方針が示されている。今後、検討の方向性を踏まえ、どのような措置が取られるかが注目される。検討会では引き続き議論を行い、今夏に中間取りまとめを行う予定。

 

 第3回会合では、ネット取引に関する③「意思形成を歪め契約に導く・解約を妨害する手法への対応」を中心に議論した。意思決定を誘導する手法として、欺いたり強要したりする“ダークパターン”や、「初回お試し」としながら定期購入になる手法などがあることを説明。ネット取引一般において、どういった手法を「悪質」と捉え、どう対応するかが課題とした。その上で、各国の法制度や消費者トラブルの実態を踏まえると、(1)消費者に取引条件等を誤認させる手法、(2)執拗・威迫させる手法(攻撃的手法)――の2種類が、「悪質と言えるのではないか」とした。他方、事業者による指示・誘導のない消費者の口コミ掲載など、正しい情報を伝えて購買意識を向上させる手法は、「悪質な手法には当たらない」との見解を示した。

 

 また、(1)の取引条件を誤認させる手法について、契約締結場面の前後でさらに有利な条件を提示し、定期購入や購入回数縛りのあるプランに誘導する「アップセル」に対して、近年広まっている手法の実態を踏まえた対応が必要とした。(2)の「攻撃的手法」の例としては、SNSチャットを用いた執拗な勧誘や、ポップアップ・通知の執拗な表示、脅迫する文言を表示する手法が挙げられた。誘導的な表示やUI(ユーザーインタ—フェース)に対しても検討。インターネットでは表示・UIの変更が容易であることなどから、規制が後追いとならないよう法令上の措置の考え方を示すとともに、「虚偽のカウントダウンタイマー」などの禁止行為の内容を、下位法令やガイドラインなどで対応できるようにすべきとした。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1833号(2026.4.1)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら