【調査データ解説】 飲料&ゼリー製造現場の今をレポート
本紙編集部は今年2月中旬〜3月初旬に掛けて、健康・美容飲料およびゼリー飲料等の受託製造実績のある企業を対象に実施した取材およびアンケート調査を実施した(有効回答35社)。ここではアンケート調査データの結果を解説する。
【人気受注素材(複数回答)】
2025年度:①コラーゲン(18票)、②プラセンタ(9票)、③乳酸菌(6票)、④プロテイン(4票)、④植物発酵エキス(4票)、⑥マカ(3票)
2026年度予想:①コラーゲン(16票)、②プラセンタ(8票)、③乳酸菌(6票)、④プロテイン(4票)、⑤植物発酵エキス(3票)、⑤高麗人参(3票)
【受注件数が伸びているカテゴリー(複数回答)】
①美容・美肌(23票)、②滋養強壮・強精(12票)、③疲労回復・抗疲労(10票)、④エナジー(9票)、⑤快眠・リラックス(7票)、⑤免疫賦活(7票)
【設備投資】
業界の景気動向を占う設備投資の状況について、2025年度に設備投資を実施した企業は昨年調査より19.3ポイント減の52.9%。設備投資の内容(複数回答)については、「製造設備の増強」が16社で最も多かった。新たな製造ラインの増設、パレタイズロボットの導入、充填・装栓機、検査機器の導入などのコメントがみられた。また、新工場を建設した企業は昨年調査の 3社から 1社に。昨年調査時に大幅な設備投資を実施した企業が多かった反動とみられる。2026年度に設備投資を予定している企業は同2.4ポイント減の57.6%。「製造設備の増強」が15社で最も多かった。新工場建設を予定している企業は同1社増の2社となった。
【品質・安全管理システムの導入状況】
品質・安全管理システムの導入状況については、海外輸出案件の増加や海外営業の強化を図る企業の増加を受け、健康食品GMP、FSSC22000への人気が高まっている。今回、健食GMPの導入企業は昨年調査より1.2ポイント増の39.4%、FSSC22000の導入企業は同2.9ポイント増の46.7%となった。一方、ハラル対応企業は昨年調査同様の 1割程度で推移している。
【海外市場への展開】
海外市場への展開について聞いた調査では、「直接海外企業と取引あり」「取引先が海外輸出している」との回答を合わせると71.4%となり、昨年調査より4.3ポイント減少した。輸出国の1位は11年連続で中国(香港含む)がトップ。2位・3位は、昨年と入れ替わり、ベトナム・台湾の順となった。トップと2位の得票数は、年々縮まっている。中国(香港含む)国内の景気低迷、日中関係の悪化も要因と思われる。今回、高市総理の台湾有事発言による中国輸出への影響を聞いたところ、14.7%の企業が「悪影響がある」とコメント。大型案件がペンディングになった企業もみられた。今後海外取引が「さらに増える」との回答も、前年比で20ポイント以上下落した昨年調査から、さらに3.3ポイント減の51.5%に留まった。
【工場の人手/製造ロボット導入状況】
今回の調査で「人手不足」「やや人手不足」との回答を合わせると8割に達した。各社では、従業員やパートの時給アップ、ラインの自動化、外国人労働者の採用などに取り組んではいるものの、労働人口自体の減少、働き方改革に伴う残業の制限など、受託製造現場を取り巻く環境は厳しい。こうした中、生産効率の向上、省人化を目的に、「製造ロボットを導入している」と回答した企業は昨年調査より10.4ポイント増の33.3%。「導入を検討している」(30.3%)と併せて、6割以上の企業が導入に前向きであることがわかった。
【機能性表示食品の受理状況】
機能性表示食品の受注状況を聞いた調査では、「受注実績がある」との回答は、昨年調査より7.3ポイント減の44.1%。機能性表示食品制度が「市場拡大に繋がる」との回答は同19.1ポイント増の32.4%に留まった。市場拡大に繋がると回答した企業からは、「機能性(効果効能)を明確に表示(訴求)できる」との回答が最も多かった。一方、市場拡大に繋がらない、どちらともいえないと回答した企業からは、「似たような製品が多い」「市場自体があまり大きくない」などの回答がみられた。つづく
詳しくは健康産業新聞1832号(2026.3.18)で
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