特集【健康・美容飲料&ゼリー】 「塩ゼリー」「アイススラリー」伸長

 起床時、運動時、飲酒前、就寝前 ――など、日常生活の様々なシーンで手軽に利用できる健康・美容飲料やゼリー飲料、スティックゼリーは、サプリメントの 1カテゴリーとして定着している。姉妹紙の「健康産業速報」が2025年にプレスリリースされた新製品を分析した調査でも、剤型別のトップは飲料、ゼリーも5位となった。また、機能性表示食品の飲料・ゼリー製品も年々増加。前述の健康産業速報による機能性表示食品の剤型別新製品でも飲料がトップとなった。機能性表示食品に受理された製品(撤回除く)は、自己点検報告義務、PRISMA 2020への移行などを要因に撤回が相次いだこともあり、昨年調査時より大幅に減少。3月10日時点で清涼飲料水は398品、ゼリーは103品となっている。新たな動きとして、ここ数年は化粧品メーカー・販売事業者がインナービューティー製品のクロスセルを目的に、健康食品市場に参入するケースが増えており、アイテムとして手軽に摂取できる美容ドリンクやスティックゼリーを選択する企業も多いという。

 

 飲料・ゼリーの人気が高まる中、本紙編集部が今年2月中旬〜3月初旬に掛けて、健康・美容飲料およびゼリー飲料等の受託製造実績のある企業を対象に実施した取材およびアンケート調査(有効回答35社)によると、2025年の人気受注素材は、今年もコラーゲンがトップ。2位・3位は昨年調査と入れ替わりプラセンタ・乳酸菌となった。また、製造依頼の多いカテゴリーについては、今年も「美容・美肌」がトップ。2位は昨年 4位の「滋養強壮・強精」、3位は同 2位の「疲労回復・抗疲労」が続いた。5位の「快眠・リラックス」は昨年10位から大きくランクアップした。一方、機能性表示食品をみると、2025年の 1年間に受理された機能性関与成分は、清涼飲料水カテゴリーでは、GABAとHMPAがそれぞれ4品でトップ。プラズマ乳酸菌とモノグルコシルヘスペリジンがそれぞれ2品で続いた。ゼリーでは、ターミナリアベリリカ由来没食子酸とブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの組み合わせが7品でトップ、コラーゲンペプチドが 3品、クエン酸と中鎖脂肪酸がそれぞれ2品で続いた。

 

 健康・美容飲料&ゼリーの受託製造企業の業況をみると、2025年度の経営状況について「良かった」との回答は、昨年調査より11ポイント減の28.6%。「悪かった」との回答は、同9.5ポイント増の25.7%に。増収達成企業も同4.2ポイント減の50.0%だった。「良かった」と回答した企業からは、「スティックゼリー受託の増加」「酷暑対策商品の受注増加」などのコメントが聞かれた。一方、「悪かった」と回答した企業からは、「輸出関連が減少」「中国向け大口案件が停滞」「原料・資材費用の高騰で利益が圧迫」などのコメントが聞かれた。

 

 健康・美容飲料&ゼリー市場では近年、主力のガラス瓶をはじめ、PETボトルや口栓付パウチ、三方シールや Tパウチ、スマートパックなどのアルミ軟包装、カート缶、チルドカップ、紙パック、ブロー充填 ―― など、容器形態のバリエーションが拡大。さらに、佳秀工業がOEM展開するカード型液体用パウチ『イージースナップ®』や、最近では韓国で流行している上部に錠剤、下部に液剤を分けて充填する「一体型ボトル」など、差別化の図れる容器への需要も高まっている。今回の取材では、有力企業が 3月で事業終了を発表した影響で、スティックゼリーの受託製造企業の受注が拡大したケースが複数みられた。また、昨年 6月に職場における従業員の熱中症対策が義務化されたことを受け、多くのOEMメーカーから、塩ゼリーや経口補水飲料・ゼリー、また凍らせて飲食するアイススラリーの受注が伸長しているとのコメントが聞かれた。つづく

 

 

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