連載【自然食品・オーガニック専門店の戦略】 ”植物の力と共に生きる文化”を日本へ
1989年創業の「ありがとう高岡店」(富山県高岡市)は、5つの選品基準と“頼みやすいお店”という姿勢を軸に地域で信頼を築いてきた。ドイツの老舗自然食品店「レホルムハウス」に学んだ生活改善の思想や環境意識を背景に、自然素材への理解を深める提案を続けている。代表取締役の宮村英輝氏に話をうかがった。
--品揃えと基準について
現在は約1,300アイテムを取り揃えています。選品は①三大添加物無添加、②有機優先、③国産優先、④伝統製法、⑤本物志向──この5つのこだわりが軸です。自然食品やサプリメントなどは玉石混交に思います。だからこそ生産者の理念や継続性を重視しています。
--ドイツの自然食品文化とは
特に影響を受けたのが、ドイツの老舗自然食品店「レホルムハウス」です。100年以上の歴史があり、ドイツでも象徴的なお店です。名前の由来は、19世紀半ばの「生活改善(レホルム)運動」。産業革命で社会や自然環境が疲弊し、国民が「このままではいけない」と気付き、森を植え直して再生させたという歴史があります。つまり、反省から学び、暮らしを見直す文化が土台にあるのです。この背景があるからか、ドイツでは自然素材を活かした製品が“自然薬(ナチュラルメディスン)”に近い位置付けで扱われます。日本では薬というとカタカナの「クスリ」の印象が強いですが、本来の薬は草冠に“楽”の字の生薬。植物の力で体を整えるという考え方が、ドイツでは現代まで生きていると感じます。日本の健康食品は「売れるもの」を基準流行が作られがちで、ドイツを模倣した商品が多い印象もあります。でも、本家の思想や歴史を知ると、模倣ではなく考え方そのものを学ぶべきだと感じます。
--日本市場の見立ては?
日本のオーガニック利用率は海外よりまだ小さいですが、伸びしろは非常に大きいと思っています。発酵食品や和食など、日本には強みがたくさんあります。気付いた人から生活が変わる──その受け皿であり続けたいですね。つづく
詳しくは健康産業新聞1830号(2026.2.18)で
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