連載【海外ヘルスケア最前線⑯】 米国でNMN復活、Longevityサプリの成長後押し
――欧米を中心に変化するヘルススケアビジネスに携わり、健康食品事業を手掛けるOctroll㈱・代表取締役の田中啓之氏が、海外ヘルスケア市場の最新動向などを紹介する。
健康寿命(healthspan)と寿命(lifespan)の両方を支える「Longevity(長寿/抗老化)サプリメント」が、北米を中心とした市場において、改めて脚光を浴びています。そのトリガーは、間違いなく昨年9月末に米国食品医薬品局(FDA)が、その方針を転換して適法と認めたニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)の“復活劇”にあります。ニコチンアミドリボシド(NR)が市場投下された2015年頃から抗老化領域は着実に育ち、2018年頃のNMN登場がメディア媒体で取り上げられたことから、消費者認知が一気に進みました。一方、米国で新規医薬品として先に治験用に申請されたことを理由に、FDAが「サプリメントとしては販売不可」と判断する事態が発生。その結果、サプリメントとしての流通が一時的に制限される状況になりました。
NMNが消えたことで、この領域が衰退するとの見方もあったものの、NRの踏ん張りと代替品が積極的に参戦したことで、市場は保たれました。また、この期間に様々なアプローチを受けた消費者が、「抗老化にはNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)を上げることがキーである」ことの認知に繋がりました。そこにきて、NMN復活劇が一気に抗老化サプリ市場を押し上げる構図に。業界誌である「Nutrition Business Journal(NBJ)」が実施した抗老化サプリ市場に関する調査では、2023年調査時点で、2026年に10億ドル規模に達すると予測されていたものが、2025年末の再調査時には既に13億ドルに到達し、年成長率は+14.3%と業界平均の+5.2%を大きく上回っている、と報告しています。2028年には17.5億ドル規模にまで拡大するとの予測を示しています。つづく
詳しくは健康産業新聞1830号(2026.2.18)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら