特集【スーパーフード最前線】 話題先行から“目的別・実用型”へ 再編進むSF市場

 日本におけるスーパーフード市場は、定着期を境に大きく構造変化してきた。“新しい・健康によい”というイメージが先行したブームを起点に、スムージーやサラダ系メニュー、輸入原料を中心とした商品展開が急速に広がった。現在は日常食品領域の一部としても定着し、機能性を軸にした消費へと移行している。こうした市場の成熟に伴い、消費の中心も健康意識層や美容感度の高い女性へとシフトし、日常的な“セルフケア”の一部として取り入れられるようになっている。これを背景に、近年の市場成長は、単体の原料をそのまま販売するよりも、既存食品への配合、機能付加型の商品化が主流。ヨーグルト、パン、スナック、ドリンク、プロテインなど、カテゴリ横断での応用が進んでいる。

 

 スーパーフード市場では近年、素材そのものの話題性よりも、“どのような働きが期待され、どの生活シーンで取り入れやすいか”という実用的な視点が重視されている。各素材の立ち位置を見ると、日常的に取り入れやすい形への工夫や、どのような生活シーンで使えるかの整理、さらに選択時に違いが把握しやすい情報設計が進んでいることがある。「アムラ」は近年、冷えに関心を持つ生活者からの注目が高まっている。ビタミンCやポリフェノールを含む点が評価され、寒い時期のセルフケア提案に取り入れられるケースが増えている。「マキベ
リー」は高い抗酸化力と視機能研究の進展により、現代のアイケア需要に応える素材として注目が高まっている。

 

 「キヌア」は、惣菜・主食領域の“置換提案”を牽引している。“スーパーフードの枠を越えた日常食”になりつつあり、高タンパク・食物繊維・低GIという属性を背景に、サラダ、惣菜、冷凍ミールへ広く定着した。「テフ」は、グルテンフリー市場と女性層の“栄養バランス需要”が後押し。エチオピア原産のテフは、鉄・カルシウム・食物繊維などの栄養面が注目され、ベーカリーやシリアルと相性が良い。女性層やアスリートの需要を背景に、“主食の質を整える素材”としての位置付けが強まっている。アフリカ南部に自生する「カラハリスイカ」は、近年スーパーフードとしての存在感を高めている。高温・乾燥環境でも育つ生命力の強さから“砂漠の恵み”とも呼ばれ、果実・種子共に栄養価が高い。保湿や血流、抗酸化作用などの研究が進展しており、ヘルスケア企業(食品・コスメ)が注目する素材の一つとなっている。

 

 「モリンガ」は近年、首・肩・腰・関節の不快感への対応といった領域で機能性表示食品としての届出が受理され、注目度が高まっている。従来はビタミン・ミネラル・アミノ酸を幅広く含む“栄養豊富な植物”として扱われてきたが、特定の健康課題にフォーカスしたエビデンスが整い始めたことで、機能性素材としての評価が一段と高まっている。「マカ」は更年期特有の不調に関する研究が進み、女性のライフステージ支援素材として注目が高まっている。この他、タブレットやカプセルでの継続利用が多く、プロテインと組み合わせた設計も一般化。ビジネスパーソンや運動層に向けた提案も目立つ。「カムカム」は、ビタミンCに加え多様な成分を含み、日常の酸化ストレス対策素材として関心が高まっている。ビタミンCとの比較試験で抗酸化作用などの優位性も示されている。つづく

 

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