特集【錠剤化技術・添加剤】 錠剤化技術の高機能化進む
サプリメントの錠剤開発では、原料となる粉体の流動性や均一性、成形性、吸湿による品質劣化などの観点から、添加剤の使用が不可欠だ。錠剤サプリメントで使用される添加剤には、主に成形のために用いられる賦形剤をはじめ、製造工程における流動性や滑り、結着改善などに寄与する滑沢剤や吸湿剤、味や臭いの強い素材の舌での不快軽減に寄与するコーティング剤などがある。複数の原料を配合する錠剤開発が主流となる中、使用する原料の物性に応じて、訴求する機能性を最大限発現させる錠剤化技術が要求される。錠剤化技術では、外観の形状を保ち、欠け、割れを防ぐ硬度を保持する「結合性」と、体内で成分が溶出する「崩壊性」の相反する品質の両立が要となる。医薬品の場合、錠剤の崩壊性および溶出制御は必須だが、サプリメントにおいても、摂取されるまで形状を保ち、体内での崩壊、および有用成分の体内吸収までを原料の物性別に添加剤を検討する必要がある。機能性表示食品や健康食品GMPにおいては、錠剤の崩壊性が必須となっている。
錠剤の高機能化について、添加剤サプライヤーからは、「最終製品の高付加価値化と製造効率化を両建てする直打用乾式結合剤の引き合いが強まっている」(日本曹達)、「持続性放出製剤の基剤としてはもとより、難成形性素材の製剤化やコーティングなどにも好評」(信越化学工業)、「圧縮成形性、流動性、崩壊性、生産性の観点からサプリメント向け結晶セルロースが好調」(旭化成)、「結合剤や崩壊剤への優れた機能に加え、コストメリットの高さと安定供給面が評価されている」(伏見製薬所)といった声がある。
医薬品錠剤とサプリメント錠剤との大きな違いは有効成分の含量だ。もともと医薬品剤型である錠剤が、丸剤やハード・ソフトカプセルと共に食品利用可能となったのは、2001年「医薬品の範囲に関する基準」改正後だが、ドラッグストアや調剤薬局では、いまだにサプリメント錠剤を、医薬品錠剤と混同する消費者が多い。サプリメント錠剤の場合、有効成分を極小量に配合し、大半を添加剤で整える医薬品錠剤に対し、医薬品錠剤同様の結合性と崩壊性を持ちつつ、成分の高含量化が要求される。これらに加えて「粒数の削減(小粒化)」「効率的な摂取の可能なタイムリリース製剤」「打錠時の不良率低減」「難成形素材の錠剤化」「不溶性素材の溶解性改善」といった需要への対応が求められ、高度な錠剤化技術に強みを持つ受託メーカーが活躍している。つづく
詳しくは健康産業新聞1829号(2026.2.4)で
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