特集【注目の”健脳”素材】 機能性表示対応素材、40種超に
総務省統計局が敬老の日に合わせて発表している高齢者人口に対する統計によると、2025年9月15日時点の日本の65歳以上の高齢者人口は、前年比5万人減の3,619万人。一方、総人口に占める65歳以上の割合は同0.1ポイント上昇し、29.4%で過去最高となった。年齢階級別では、70歳以上は2,901万人(総人口の23.5%)で、前年に比べ4万人増(0.1ポイント上昇)、75歳以上は2,124万人(同17.2%)で、前年に比べ49万人増(0.4ポイント上昇)、80歳以上は1,289万人(同10.5%)で、前年に比べ1万人増(0.1ポイント上昇)となった。超高齢社会の日本において高齢化率と併せて深刻な問題が、フレイルや認知症有病者の増加だ。人口ボリュームの大きい団塊世代が後期高齢者を迎える「2025年問題」が昨年より始まり、社会保障費の負担増加をはじめ、介護・医療システムの崩壊等、様々な問題が指摘されている。国の予想では、認知症有病者数も約700万人になると推計されている。
一方、高齢者のヘルスリテラシーの向上により、当初の推計よりも認知症の有病率や軽度認知障害(MCI)の有病率が低値で推移しているとの調査報告も発表されている。スポーツ庁の「体力・運動調査」でも、新体力テストが施行された平成10年頃と令和 6年度を比較すると、高齢者(65〜79歳)の男子では、長座体前屈以外の項目で、いずれの年代でも令和 6年度の方が高い結果に。女子では全ての項目で、いずれの年代も令和 6年度の方が高い結果が出ている。その他、タニタが全国の40代以上の男女1,000人を対象に実施した「中高年の体力低下に関する意識・実態調査2025」によると、自分の運動機能に自信があると回答した割合は、70代が55.0%で最も高くなった。フレイルに対する認知度も56.5%となり、2022年の前回調査より14.6ポイント上昇。「自身がフレイルになることについてどのくらい心配か」との問いに対し、「心配である」との回答は56.9%で、前回調査より4.3ポイント減少。フレイルの認知が上がったことで、対策を講じる人が増え、心配が軽減された人が増えたと推測している。
高齢者のヘルスリテラシーの高まりは、予防やセルフメディケーションにも繋がることから、健康産業界には追い風となる。認知症の予防には、適度な運動やバランスの良い食事、十分な睡眠などが求められる。また孤立せず社会活動に参加することも重要だ。健食・サプリメント市場では、脳機能をサポートする様々な“健脳”素材が流通。認知機能の一部である「記憶力」「注意力」の維持・向上などのヘルスクレームを表示できる機能性表示食品の受理数は1月14日時点で576品(撤回分は除く)。単味素材で40種類以上を数え、2素材・3素材を組み合わせた受理も多数見られる。これら機能性表示食品や“健脳”素材を配合したサプリメントの販売チャネルは多岐に亘る。今回の取材では、訪販・宣講販や体験販売会場、漢方・調剤薬局などの対面販売ルートで展開する企業からは、「健食全体の売上が微減している中、健脳サプリは前年比を超えており、売上に貢献している」「説明と体験を通じて購買に繋がっている」など明るいコメントが聞かれた。他にも最近は、補完・代替医療を実践する医療機関を通じた販売も伸びていることがわかった。つづく
詳しくは健康産業新聞1828号(2026.1.21)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら