特集【ミネラル】 最新版「国民健康・栄養調査」、ミネラル不足が常態化

 厚生労働省は2025年12月2日、前年に実施した「国民健康・栄養調査」の結果概要を公表した。国民の栄養摂取状況や生活習慣の現状を把握する毎年の基本枠に加え、統計表の「栄養素等摂取量」には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅など主要ミネラルが年齢階級×性別で網羅的に示された。ミネラルの摂取平均値や目標未達成の実態が浮き彫りとなっており、カルシウム・鉄・亜鉛の摂取不足などが目立つ。2025年から適用開始された日本人の食事摂取基準では、“生活習慣病および生活機能の維持・向上に係る疾患等”に骨粗鬆症が新たに明記され、特にカルシウム、ビタミンD、タンパク質、エネルギー(体格)の4つの栄養素摂取と骨粗鬆症との関連に触れている。今後は高齢化に伴う骨粗鬆症対策の重要性が一層高まる見通しだ。このほか、鉄の耐容上限量の設定を撤廃。ただし、「無制限に摂取を推奨するわけではなく、個々の健康状態や生活背景に応じた適切なコントロールが必要」としている。 

 

 鉄、マグネシウム、亜鉛、カルシウムといった成分は、ライフステージに応じた処方設計において重要な役割を果たしている。鉄は貧血予防のほか肌トーン改善といった美容・エイジングケアに。マグネシウムや亜鉛は、PMSや更年期対策に不可欠な素材として定着した。カルシウムは、骨密度維持で手堅い需要を獲得している。美容目的のサプリでは、コラーゲンに亜鉛や鉄、カルシウムなどを組み合わせた製品で肌の弾力維持を訴求する処方もみられる。嗜好性と利便性を兼ね備えた製品もキーワード。

 

 従来の錠剤・カプセルに加え、グミ、ドリンク、ゼリー飲料など一般食品形状の商品化が進んでいる。鉄分補給では、味や食感に配慮したグミタイプや、日常飲料に近いドリンクタイプが若年層・女性層に浸透している。このほか、「天然由来」「無添加」「非GMO」といったクリーンラベルを訴求する商品開発も進んでいる。原料のトレーサビリティや製造工程の透明性を訴求するブランドは消費者の安心・安全ニーズを獲得している。SNSマーケティングも昨今の潮流だ。ブランド各社はSNSやインフルエンサーを活用し、商品体験やストーリーを発信することで購買意欲を喚起している。つづく

 

 

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