特集【抗肥満・抗メタボ】 高止まりする肥満人口、対策サプリ関心高く

 受理総数10,000品を超えた機能性表示食品。テーマ別では、糖や脂肪、コレステロール対策など、メタボ対策関連商品は4,000品近くを占める巨大マーケットだ。機能性表示食品として受理しいている商品の表示カテゴリー別では、最多が「内臓脂肪」の1,349品。以降、「BMI」1,261品、「中性脂肪」1,254品、「血糖値」1,247品、血圧「1,206品」と続く。ここ数年で飛躍的に伸びているのが「内臓脂肪」と「BMI」。対策素材のバリエーションが増えたことで、企業の届出意欲も高まっていることが窺える。抗メタボ領域の届出が増加する背景には、メタボ人口の高止まりが挙げられる。厚労省が発表した「2023年度特定健康診査・特定保健指導の実施状況について」では、男女を合わせた全受診者に占めるメタボ該当者の割合は16.6%。特定健診の導入がスタートした2008年度の14.4%と比較し2.2%増加しており、メタボ人口が減らない現状が明らかになっている。こうした状況から、食品による対策ニーズも年々高まっており、特保や機能性表示食品、健康食品への引き合いが出てきている格好だ。

 

 25年3月に米国アナハイムで開催された自然食品・サプリメントの展示会「ナチュラルプロダクツエキスポウエスト」では、GLP-1にフォーカスしたダイエット・血糖値対策サプリや、栄養補助食品が会場のあちこちで存在感を示した。GLP-1は血糖値を下げるホルモン。メタボ大国の米国では、GLP-1受容体作動薬を利用する国民が多く、これらユーザーに向けた栄養サポートサプリなどが人気を博している。近年国内でも「GLP-1ダイエット」と称して、GLP-1受容体作動薬を自由診療枠で受けるケースも増えており、徐々に認知が広がっている。GLP-1受容体作動薬は血糖をコントロールでき、食欲が抑えられる作用がある一方で、食事から栄養素が効率よく摂取できない点や胃腸の不調、低血糖、腸内環境の悪化などのリスクが指摘されている。現在、GLP-1をテーマにしたサプリメントでは、GLP-1の分泌を促進するものに加え、GLP-1受容体作動薬の使用者に向けた栄養補給目的の商品、さらには消化や腸に良い働きをするといったコンセプトの商品が並んでいる。

 

 現在、GLP-1については世界中で関心が寄せられており、英国のNHS財団トラストらが発表した糖尿病と肥満症患者を対象に実施したメタ解析研究によると、メンタルヘルスにも好影響を与える結果となったことを発表。GLP-1受容体作動薬とプラセボを比較し、精神、認知機能、あるいはQOLと関連するアウトカムが報告された二重盲検プラセボ対照試験を対象に解析したところ、GLP-1受容体作動薬による治療は、プラセボと比較して、重篤な精神疾患有害事象のリスクを有意に増やすことがなく、うつ病症状の変化リスクも増やさないことが示されたという。さらに、抑制的摂食、情動的摂食のそれぞれ改善と関連しており、精神的健康、身体的健康、糖尿病、体重関連のQOLの改善と関連していることも示された。身体的健康の改善に加えて、精神的健康の改善にも関連していることを示唆していると指摘している。すでに大手製薬メーカーも「GLP-1は健康長寿を左右するテーマ」と掲げており、今後益々注目が集まりそうだ。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1825号(2025.12.3)で
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