【キーマンに聞く】 「機能性表示、オール九州の連携不可欠」

 長崎県立大学名誉教授で、九州地域バイオクラスター推進協議会の会長を務める田中一成氏。田中氏に同協議会の活動内容や、九州ヘルスケア産業の可能性について話を聞いた。

 

――九州地域バイオクラスター推進協議会の活動について

 九州地域バイオクラスター推進協議会は、予防医学・サービス産業と連携した機能性食品・健康食品の提供による安全・安心な「フード健康アイランド九州」の構築に向け、様々な活動に取り組んでいます。設立19年目で、九州各県の企業・大学・研究機関・経済団体・自治体等、団体会員・個人会員含めて、現在の会員数は160です。現在、「クラスターマネージャー配置事業」「アライアンスマッチング事業」「機能性表示支援事業」の3つの事業を中心に活動しています。

 

 新たな取り組みでは、「九州からの保存食開発」をテーマとした商品開発を開始しました。商品の賞味期限を2年(通常食品)、あるいは、7年(災害保存食)に延長し、その上で、“栄養価”“美味しさ”もこだわっています。また、アレルギー表示や、ビーガン、ハラールなどの情報を二次元コード(32ヵ国語対応)で管理して、誰でも安心して食せるようにしたいと考えています。すでに、通常数日の賞味期限のパンを 2年にするなど、おやつプロジェクトの認定商品の試験販売を始めています。

 

――強化している取り組みは

 輸出拡大事業に力を入れています。特に、フランスや台湾との連携を強化し、国際商談会の実施や相互認証の枠組みを通した販路拡大を進めています。フランスとは、長年に亘り、日仏連携事業を推進。今年10月には熊本で「日仏連携シンポジウム2025」を開催し、発酵分野をはじめとした食品関連の技術動向や国際連携について活発な議論を交えました。アジアでは昨年、台湾優良食品発展協会(TQFA)との間で産業連携に関する覚書(MOU)を締結。台北で開催される食品展示会に、会員企業と共に出展しています。今夏には、熊本に台湾企業14社を招き、共同開発などの話し合いを行いました。今後、さらなる双方のビジネス発展に繋がることが期待されます。
 

――オール九州における機能性表示食品の支援事業について

 「機能性表示支援事業」では、会員企業の機能性表示食品制度への届出支援を行っています。一方で、ヒト臨床試験における医師との連携強化が必要なほか、被験者確保についてもまだまだ不足しています。垣根を超えた“オール九州”による支援強化が不可欠と考えており、現在、崇城大学、鹿児島純心大学、宮崎大学、長崎県立大学などと連携し、「機能性表示届出支援ネットワーク」の構築を進めています。つづく

 

 

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