特集【兵庫県】 健康ビジネスで躍進、 国内外で

 兵庫県は、歴史や風土などの違いから、摂津(神戸・阪神)、播磨、但馬、丹波、淡路の5地域から成り立ち、重工業や醸造業、食品加工業、農林水産業など、様々な産業が発展。約40業種の地場産業が集積し、製造業の出荷額は全国トップ5位と、“ものづくり県”として知られる。県内は、北は日本海、南は瀬戸内海から太平洋に面し、中央には中国山地がそびえる。北側は降水量が多く、南側は乾燥した晴天が続くなど、他県に類を見ない自然環境を有することから、「日本の縮図」とも言われ、県土から生まれた農産物、海の恵みである水産物も豊富だ。日本のほぼ中央に位置する兵庫県は、国内主要都市へ2時間内でアクセス可能な点も強み。

 

 県では、農林水産物を活用した新商品や新サービス等の開発に取り組むスタートアップ企業を支援。「8大アレルゲン不使用の兵庫県産大豆の豆乳で作ったマヨネーズタイプソースの開発」「福崎町産もち麦『フクミファイバー』を使用し、機能性と利便性に優れたパウダーの開発」などが採択されており、付加価値商材の創出と共に、地域ブランドの育成を図る。また、県産農林水産物および、びこれらを主原料とした加工食品を対象に「ひょうご食品認証制度」を実施しているほか、「兵庫版HACCP」認定制度に取組んでいる。機能性表示食品の開発では、淡路島産の生鮮タマネギ(機能性関与成分:ケルセチン)や、もち麦を用いた加工食品(機能性関与成分:大麦β-グルカン)などが受理されている。新たな取り組みでは、県民の栄養・健康課題を改善するための組織「ひょうご健康的な食環境づくりプロジェクト(愛称:BEWELL)」を設立。食品メーカー、流通小売業者、健康支援型配食事業者などや関係団体と連携し、健康的な食生活を送れる環境整備に取り組んでいく。

 

 県内には伝統技術のノウハウを応用し、健康食品や化粧品の製造・販売を手掛ける事業者が多い。姫路市、たつの市はにかわ(膠)製造が盛んだったこともあり、ゼラチン・コラーゲンペプチドの製造を手掛ける事業者が点在する。明治17年創業の旭陽化学工業は、原料調達、原料種類の選定から最終工程まで国内唯一の一貫生産体制を構築。コラーゲンペプチドの供給量は約3,000tでトップクラスを誇る。今春には、日本健康食品規格協会(JIHFS)の健康食品GMP認定を取得した。姫路市に本社を構えるヤヱガキ醗酵技研は、FSSC22000認証工場で清酒発酵技術を応用した麹、酒粕関連の機能性素材などを供給。エビデンスデータの蓄積をもとに、体温維持が謳える機能性表示食品を受理しており、機能性表示食品対応素材として提案を進めている。

 

 受託加工分野では、日本ランチェスター工業、ビーエイチエヌ、ファイン、大円食品工業、太邦、長田産業、タジマ食品工業などが県内に工場を構える。日本ランチェスター工業は、神戸リサーチパーク内の健食GMP本社工場で総合受託事業を手掛ける。西宮市の太邦は1964年の創業以来、健康食品の抽出・濃縮に特化した受託加工事業を展開。日本薬用食品研究所は特許に基づく『茶花の抽出エキス』の原料・OEM供給を展開。松谷化学工業は、希少糖の一種であるアルロースの高純度結晶品『ASTRAEA®(アストレア)』が、機能性表示食品対応素材として大手飲料、食品メーカーなどに採用が進む。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1824号(2025.11.19)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら